九州新幹線長崎ルートの未整備区間をめぐり、佐賀県と国土交通省による環境アセスメントに向けた技術検討会が初めて開かれました。ボーリング調査の本数や位置などについて協議しました。
佐賀県内の未整備区間「新鳥栖ー武雄温泉」間をめぐっては、先月、国と佐賀県が、特定のルートをあらかじめ絞り込まない形で、環境アセスメントを実施することで合意しました。
これを受け、26日に初めて開かれた技術検討会では、最大で約12キロの幅を持たせる調査対象のエリアについて、騒音や地質など調査方法の精査が行われました。
佐賀平野に広がる脆弱な粘土質の地盤や、クリークが縦横に走る低地の環境への影響など、新幹線の高架橋建設が地盤沈下や水路の阻害を招かないよう、10カ所ほどのボーリング調査と調査場所について協議しました。環境アセスメントには、3年から5年を要する見込みです。
国土交通省鉄道局小林太郎次長:「きょうキックオフですが今年度末、来年3月に向けて一定の結論を得て、できれば来年度、令和9年度の冒頭から環境アセスの手続きに入れるようにと始めた会議」
佐賀県地域交流部寺田博文部長:「(次回会合の)10月に向けて引き続き事務レベルでも調整させていただきながら調査範囲を決める作業を進めていきたい」
国と佐賀県の二者合意では、佐賀県の地方負担について、国土交通省が一定の上限を設けるほか、長崎県と佐賀県が受益の程度などを踏まえて共同して負担することが適当としています。
また、佐賀駅を通るルートとなった場合は、長崎本線や佐世保線を走る特急列車と普通列車について、開業前の本数を確保する内容で、JR九州と佐賀県が合意するよう、国土交通省がJR九州に要請するとしています。
ただ、建設費の負担割合や並行在来線の扱いなど、解決すべき課題は多く、この技術検討会を通じて、地元の懸念に応える客観的なデータをそろえられるかが、今後の合意形成に向けた大きな鍵となります。