
佐世保市の県立高校で部活動中、顧問から不適切な発言などを受けた生徒が退部や転学に至った事案がありました。被害の実態はどのようなものだったのか。生徒の家族を取材しました。
被害者の父親:
「娘を元に戻してほしい。ただそれだけです」
こう話すのは、被害を受けた女子生徒の父親です。
父親:
「娘が所属していた佐世保南高校の女子バスケットボール部において顧問から継続的に威圧的な指導や不適切な発言を娘が受けました」
去年5月ごろから、当時の60代の顧問から何度も理不尽な叱責や不適切な発言などを受けたといいます。
父親:
「昨年7月(娘が)インフルエンザ回復後に練習試合で、顧問に謝罪に行ったときに、『病気にかかるタイミングが悪い』『タイミングが悪い奴はとことん悪いんだよ』と生徒の前で大声で怒鳴られました。昨年10月2日、もともと学校は朝練を禁止していましたが、その日は顧問による強制的な朝練がありました。娘は体調不良のため、倉庫の椅子にもたれかかっていたところ、『何をしているんだよ』『よりにもよってキャプテンがこんなになって』と強い口調で叱責されています。その朝練解散時に、娘が倒れこんでいる倉庫に部員全員を集合させ、娘を囲んで叱責があったということです」
この2日後にも練習試合に参加した際、顧問から「なんだよ、その恨めしい顔は」「大丈夫と言ってもらいたくて来たのか」などと大きな声で叱責されたといいます。
父親:
「ほかにも多々ありましたが、事実認定をされたのはたったの3点でした」
女子生徒は、食欲減退や吐き気などの体調不良に見舞われ、体重は3カ月で7キロ減少。複数の病院を受診したところ、心療内科を勧められました。
父親:
「(去年)10月14日に心療内科を受診し、『適応障害』との診断を受け、部活を退部するよう勧められました」
女子生徒はその後、学校へ行けなくなり、部活動をやめ、今年4月、別の高校に転学しました。
父親:
「(当時の顧問は)県教育委員会から5月15日に発表されていますけれども、『戒告処分』の懲戒処分が下りたと認識しています。娘は精神的不調を発症し、転学にまで至った結果に対して、『戒告』という処分は非常に軽いと感じています。校長や顧問から不適切な指導があったと謝罪がありました。しかし娘が失ったものは大きく、謝罪だけで解決する問題ではありません。私たちは、この問題があいまいなまま終わることなく、責任の所在が明確にされることを強く求めていますし、娘をただもとに戻してほしいという思いでいっぱいです」