長崎県高総体の剣道競技女子団体戦で、長崎東高校が強豪・島原高校を破り、初の頂点に立ちました。この快挙の裏には、監督を務める父と主将の娘を中心に、チームが歩んだ挫折と執念の物語がありました。
長崎東高校を率いるのは、宮﨑亮監督です。同校の剣道部が男子団体戦でインターハイに出場したのは、1993年。
宮﨑監督自身が高校3年生の時に優勝して以来、途絶えていました。
その父と同じ舞台を目指し、長崎東に進学したのが娘の宮﨑結主将です。「父と一緒に全国へ」という強い思いを胸に稽古に励んできましたが、今春の県春季戦では3回戦で敗退するという大きな挫折を味わいました。大将戦で竹刀を落とす反則を取られるなど、1本も取れずに敗れた悔しさが、彼女たちを突き動かしました。
迎えた県高総体の決勝戦。相手は県内屈指の強豪であり、4連覇を狙う島原高校でした。試合は先鋒、次鋒と引き分けが続く緊迫した展開となります。
中堅戦では一度先制を許すものの、久保凛々花選手が粘りを見せて取り返し、引き分けに持ち込みます。副将戦も決着がつかず、勝負の行方は大将・宮﨑結選手に託されました。
大将戦でも互いに譲らず、試合はたった1本が勝敗を分ける「代表戦」へ突入します。
果敢に攻め続けた宮﨑選手が鮮やかな「面」を決め、ついに長崎東が悲願の初優勝を成し遂げました。
試合後、宮﨑監督はこれまでの苦労を振り返り、「良い涙を流せた」と教え子たちの成長を称えました。父の涙を見た宮﨑主将は、「やっと一緒に(インターハイに)出場することができるから、思い切り頑張っていきたい」と、喜びを噛み締めました。
中堅の久保選手は「仲間、自分、そして宮﨑先生を信じて戦えたことが本当にうれしい」と語り、先鋒の勝矢紗代選手も「チームに良い流れを持ってこようとした」と話しました。チーム一丸となって掴んだ勝利でした。
長崎東高校女子剣道部は、8月に奈良県で開催されるインターハイへ出場します。父娘、そしてチームの絆を武器に、全国の舞台で新たな歴史を刻みます。