被爆から81年となる今年8月9日、平和祈念式典で長崎市長が読み上げる平和宣言文の起草委員会が開かれました。
今年度の初会合には、委員長の鈴木市長をはじめ、被爆者や有識者、若者ら15人が出席し、宣言文に盛り込むべきポイントを出し合いました。多くの委員から上がったのが、ロシアのウクライナ侵攻やアメリカ、イスラエルによるイラン攻撃など、核保有国による武力行使が相次ぐ世界情勢に危機感を示す意見です。
核保有国に対しては、核による威嚇を非難し、核抑止への依存を否定すること。日本政府には非核三原則の堅持や、世界の緊張緩和と軍縮に向け、リーダーシップをとることを盛り込むよう求める声が上がりました。
また、去年と同様に被爆者の言葉を引用して世界に強いメッセージを訴える意見も相次ぎました。
ピース・バイ・ピース・ナガサキ前田真里代表:
「国境だったり立場っていうのを超えて核兵器は人類を破滅に導くんだということを訴える」
長崎新聞社取締役山田貴己編集局長兼統括報道部長:
「トランプ氏やプーチン氏という名指しで、少なくとも国名名指しでこの間広がった死屍累々の現実を直視し武力による脅しと武力による攻撃を今すぐやめて話し合いによって平和を再構築するよう訴えるべきだと思います」
RECNA長崎大学核兵器廃絶研究センター中村桂子センター長:
「被爆地の(核廃絶の)訴えは決して理想論ではなく、むしろ最も厳しい現実を見据えたものであると、これは全ての人類への警告であると言えるのではないか」
長崎原爆被災協田中重光会長:
「日本の基地がイラン攻撃に利用されている状況になっている。それに対して日本政府は何も言わない。日本は平和憲法を活用して対話と平和外交すべきだと特に今度の夏は述べていただきたい」
日本赤十字社長崎原爆病院朝長万左男名誉院長:
「国連はなんといっても第二次世界大戦の結果できた平和維持機構ですから、これが今の状態になっているということは異次元の状況に入りつつあるという証明だと思うんですよね。今まで(平和宣言で)国連に直接意見を言うことはなかったと思うんですが今年だけはそれをやった方がいいと思います」
交流証言者(純心大4年)松山咲さん(初参加):
「子どもたちへのメッセージみたいなのを盛り込んだ宣言文ができればいいなと思っております」
鈴木史朗長崎市長:
「(核兵器は)絶対悪であってこの世にあってはならない兵器なんだということ、これをしっかり世界に向けて伝えていく」
次回は5月30日(土)、委員からの意見をもとに長崎市が素案を示します。