太平洋戦争の開戦から84年となった8日、長崎市で「ナガサキ不戦の集い」が開かれました。
被爆証言を記録する市民グループ「長崎の証言の会」などが、毎年12月8日の開戦の日と、8月15日の終戦の日に開いている「ナガサキ不戦の集い」。爆心地そばの「核廃絶人類不戦の碑」に被爆者や高校生ら約30人が集まり、戦争犠牲者に黙とうを捧げ、平和への願いを込めたキャンドルを手向けました。
活水高校塩野花菜さん(16):
「世界を平和にしていくためには、お互いの立場の違いを越え、相手が大切にしている価値観やお互いの歴史的背景を理解しようとする姿勢が大切です」
長崎被災協の田中重光会長(85)は、高市総理大臣の台湾有事をめぐる発言について、「従来の政府の見解を踏み越え、中国を名指しして、戦争はあり得ると公言するもので、危険な外交失態だ」と指摘しました。
長崎被災協田中重光会長:
「12月8日は、突然起きたのではありません。今こそ歴史の教訓と向き合う時ではないでしょうか」
被爆者竹下芙美さん(84):
「新しい総理に代わって、中国との間が少し心配ではありますけども、繰り返しますが、話し合いで何とか解決をすること、そして戦争は絶対にしないこと。これだけですよ」
参加者たちは、戦争や核兵器のない平和な世界を願い、「不戦の誓い」を新たにしました。