
県と佐世保市が東彼・川棚町に建設を進める石木ダムについて、県は7日、地域住民に向けた説明会を開き、大石知事が理解を求めました。
説明会は川棚町で開かれ、建設予定地の川原地区で暮らす13世帯のうち10世帯を含む地元住民ら約150人が傍聴しました。
県はこれまで、建設に反対する住民や市民団体の技術的な質問に答える説明会を3回開いています。今回は、前回8月の説明会で13世帯から知事の出席を求める声があり、これに応じる形で開かれました。
建設に反対する市民団体は、過去の洪水時に「川の流量などの観測が不足している」として、治水計画を検証するための「実測データがない」と指摘。これに対し知事は、「治水計画は法令や技術基準に基づいて作られている」として、検証は「行政として必要な手順にのっとって行っている」と説明しました。
市民団体は、ダムの必要性を検討する委員会の立ち上げを要望しましたが、知事は「必要性を議論する段階にはない」として、「住民の理解を得られる努力を続けていく」と繰り返し述べました。
大石知事:
「13世帯の方々が来て下さって、我々県として対応しているのを直接見ていただくというのは意味があったことだと思います」
石木ダム反対住民・岩下すみ子さん(77):
「ただ私たち13世帯がここに来ているというだけで知事はそれだけで満足していると思うんですけど、私たちはだんだん不満とおかしいなというのがどんどん増すばかりですね」
県は2032年度の完成を目指しています。