西尾菜穂気象予報士が修学旅行で長崎を訪れた母校の中学生に被爆者と共に平和への思いを語りました。
原爆資料館で行われた被爆者・三田村静子さんによる講話。その隣で共に登壇したのはNCCの西尾菜穂気象予報士です。
この日、修学旅行で長崎を訪れたのは、西尾さんの母校、東京の玉川聖学院の中学3年生124人。西尾さんは今年5月、NCCの下田朋枝アナウンサーと共に、三田村さんの平和の紙芝居の絵を描きました。
平和活動に携わった経緯や入市被爆した祖父の話、卒業生として「平和に限らず、物事に対して自分なりに考える力を養ってほしい」と生徒たちにメッセージを送りました。
西尾菜穂気象予報士:
「三田村さんの紙芝居をお手伝いして、バトンを渡されたので、そのバトンを今度は玉川聖学院のみんなに渡すことができたし、それも人と人とのつながりや、一つひとつのことに対して自分なりに真摯に考えた結果だと思っている」
約1時間、生徒たちは2人の話に耳を傾けていました。
被爆者・三田村静子さん(83):
「今から平和をつくるのはあなたたちです。若い人たちにバトンをつなぎます」
講話を聞いた生徒:
「平和になってほしいなと願うことしか出来なかったのが、長崎に来たことによって“伝えることの大切さ”を知ることができた」
講話を聞いた生徒:
「西尾さんが長崎の方と自分の平和や原爆に関する思いにギャップがあったという話を聞いて、私も同じギャップを感じました。実際に長崎に来たから、きょう話していただいたことをちゃんと心に留めたい」
西尾さんの元担任・笹森ゆき子先生は、かつての教え子が長崎で活動する姿をうれしく見つめます。
笹森ゆき子先生:
「西尾さんが長崎の地で平和学習にも貢献しながら活躍しているのを大変うれしく思う。生徒たちにはきょう聞いたお話をしっかりとバトンを受け取って、これからも平和を伝える生徒たちになってほしいと願っている」
また、同級生で現在教諭の多保祐花さんは「西尾さんの姿に刺激を受けた」と話します。
多保祐花さん(25):
「やはり生徒たちは平和を自分事としては捉えづらい、あくまでも過去の歴史・知識として取り入れて終わってしまっているので、自分事としてどのように動いていくかを考えさせる所が課題」
西尾さんは、平和を伝える難しさと向き合いながらも、自分にできる形で次世代へ語り継ぐ思いを新たにしました。
西尾菜穂気象予報士(26):
「平和を考えて伝えていくことって、どう伝えていくかはすごく難しいと思っていて、その答えを今回出そうと私も頑張ったがやっぱり難しくて出なくて、そういう姿を見て生徒たちに自分はこうしてみようかなと。一人ひとりが色んな方向で平和を考えてくれたら平和につながって広がっていくのではないかと思いました」