国内外で活躍するピアニストが被爆者と共に平和への思いを伝える演奏会を開きました。
長崎大学文教キャンパスの音楽ホールで演奏したのは、10歳から国際舞台に立ち、カーネギーホールでも演奏経験のあるピアニスト川村奈美子さんです。川村さんは8月9日生まれ。東京都出身ですが、長崎原爆の日に思いを寄せ、戦争を経験していない若者たちに、戦争の悲惨さや平和の尊さを考えてもらおうと、2017年から長崎で演奏会を開いています。
演奏の前には、長崎市新中川町で3歳の時に被爆した田中安次郎さん(83)が登壇し、被爆体験を語りました。
3歳のとき新中川町で被爆 田中安次郎さん(83):
「私、小さいから(爆風で)吹っ飛ばされて今でも耳が聞こえづらい。歴史をしっかり勉強し、今を見つめて未来にどう生きていくか、それが大事だと思うんですね」
被爆4世片山愛理さん(9):
「私のひいおばあちゃんもおじいちゃんも長崎で被爆したので私たちも被爆のことを伝えていきたいなと思いました」
長崎大学2年比嘉昊さん(20):
「戦争を体験した方々の気持ちなども伝わってきて涙が出そうなくらい感動しました。この機会をきっかけにもっと平和について学びたいなと思いました」
川村さんは、戦争を経験した作曲家たちの曲などを披露し、平和への思いを広げるため、今後も長崎での演奏会を続けたいとしています。