佐世保市の鹿町工業自転車競技部は、引退した3年生とマネージャーを含め部員11人です。自転車競技は、大きく分けて競輪場を走るトラックと、路上を走るロードの2種類。この日は、ロードの練習です。
3人1組となって、1周10数キロほどのコースを3周、約40キロを1時間ほどかけて走ります。選手の胸元にカメラを装着したランナー視点の映像。臨場感、疾走感がたまりません。
スピードは、平坦で時速30キロから40キロ、下りになると50キロ近くスピードが出ることも。車と変わらないほどです。
鹿町工業の周辺は、自然豊かな地形です。海風を浴びながら海岸線を颯爽と駆け抜けたら、急激な登り坂。自転車で登るには止まってしまいそうな坂道を懸命に駆け上がります。
このグループは、既に引退した3年生の原選手と2年生が2人。登り坂になると、去年の九州新人大会でロード3位に輝いた先輩が強さを発揮しました。
3年生の原選手のパワーの源は、鍛え上げられたふくらはぎ!
3年・原和馬選手:「(自転車に)乗りまくって練習でつけました。大会出たら全然知らない人から『ハンバーグ』みたいなのついてるよって言われます」
ロード練習で終わりかと思いきや、室内で「ローラー」と呼ばれる装置を使って最後の追い込み。1分間3セット。目標達成に向けて心身共に負荷をかけました。
国内外から18チームが参加予定の「ツール・ド・九州」が10日から4日間、長崎、福岡、熊本、宮崎、大分を舞台に開かれ、初日は佐世保市の街中を周回するエキシビションレース「クリテリウム」が行われます。鹿町工業の選手たちも補助員として大会をサポートします。
2年・木谷祐介主将:「長崎県内に自転車やってる高校生が自分たち含めて5~6人くらいしかいないので、今年『ツール・ド・九州』もあるので、それ見て憧れて、始めてみたりという人が増えたらいいのかな」