県内の最低賃金を話し合う審議会は現在の最低賃金時給を「78円」引き上げ、「1031円」にするよう長崎労働局長に答申しました。初めての1000円超えです。
長崎地方最低賃金審議会・林徹部会長:
「今年度の長崎県最低賃金は78円引き上げて1時間1031円とする」
8月4日、厚生労働省中央最低賃金審議会は長崎など13の県に目安の引き上げ額を「64円」と示していました。
労働者と使用者の代表ら公益委員15人で構成する審議会は2日、県内の最低賃金時給を現在より「78円」引き上げ「1031円」とする改定内容をとりまとめ、倉永圭介長崎労働局長に答申しました。
国の目安を14円上回り78円の上げ幅は過去最大。初めての1000円超えです。引き上げの理由については「地方間格差の是正」などを挙げています。
出席していた使用者側の4人は引き上げ額に納得がいかないとし採決の際、抗議の意思を示すため全員退席しました。
長崎県経営者協会(使用者代表委員)・峯下隆久専務理事:
「プラス78円1031円っていうのがですね非常に厳しいアップ額になってまして、事業者の支払い能力について非常に心配しております。事業の存続について考えてくるところも出てくるのではないか残念な結果です」
連合長崎(労働者代表委員)・岩永洋一事務局長:
「(Q.使用者側は納得していないように感じるが)私たちも中小企業の経営がうまくいっているとは感じていません。労働者側としても国や県に支援を求めていかなければならないと思う」
新たな最低賃金は、12月1日からの適用に向け手続きが進められます。