今年の長崎くんちは6つの踊町が演し物を披露します。今週行われた3つの踊町の稽古の様子の紹介です。
「龍踊」を奉納する諏訪町。20日、10年ぶりに諏訪の舞台で場所踏みに臨みました。
諏訪町 山下寛一総監督:
「新人が現役よりも多く入ったというのは初めてのこと。新人さんが距離感が分かってないから、きょう1回目としては演技そのものよりも場所の感覚を体で覚えてほしいとそれのきょうは稽古。それから言うと、まあまあうまくいったかなと思う。僕らの今年のテーマである『優雅で勇壮で美しく』というのをどこまでハードルというかどこまでできるかというのをね.これから稽古していかないといけない」
「曳壇尻」と「詩舞」を奉納する新大工町。18日、2回目の合同稽古をしました。
「詩舞」では、中学3年生から31歳までの10人が、扇を手にしなやかに詩吟の世界を舞で表現します。
壇尻の根曳20人は全員新人です。軸がぶれやすい壇尻を同じ場所で回し、ダイナミックさを醸し出せるよう集中して息を合わせます。
白采・添根曳 児島正吾さん:
「初めてっていうのは、大変になるなってのは初めから分かってたけど、その覚悟で臨んでるから、見てる人たちがものすごく心を震わせるような演技をしようと、一番最初に掲げてそこに向かってやろうと言ってるんで、そこを目指すのは間違いなく目指します
19日、諏訪神社で稽古に励んでいたのは榎津町の根曳たち。長崎くんちでは、スピード感あふれる豪快な船回しが持ち味の「川船(かわふね)」を奉納します。
榎津町の川船は1951年に作られ、現存する川船の中で一番古いといわれています。全長は約6メートル、重さは約3トン。車輪と軸は木製で、長崎くんちで奉納される船で木の車輪と軸を使っているのは、榎津町の川船だけです。
この日は、階段落としの稽古もしました。
根曳・小渕凜太さん(24):
「成人して大人になって、一つのことに向かって、集団行動というのは、なかなか機会がないと思うんですね。7年に1回、コロナをはさんで10年ぶりとなると、それだけ気持ちも入ってくるので非日常と言いますか、そこは魅力だなと思います」