夏の甲子園2回戦。九州王者で、夏の甲子園2年連続ベスト4の神村学園との接戦を制した創成館。
9回にはレフト・島田がファインプレーを連発。
創成館3年・島田憲汰選手:
「入ったかなと思ったんですけど、しっかり追っていきながら、キャッチすることができてよかった」
創成館伝統の「守り勝つ野球」で悲願の夏2勝をつかみとりました。
創成館3年・下川輝主将:
「しっかり次勝って、ベスト8を目標にしてたので、ベスト8をまず、次の一勝を戦って決めたいと思います」
2回戦から3日後。いよいよ、ベスト8が懸かった3回戦の舞台へ。
アルプスには1300人を超える応援団。
そして…コンクールを控えた創成館吹奏楽部に代わって、県内6校の吹奏楽部と世代を問わず有志で集まった60人のこの日限りのスペシャルな演奏団が友情応援に駆けつけました。
九州文化学園吹奏楽部 指導者・中村明夫さん:
「長崎県民がみんなオール長崎で、いろんな学校、年代の人が応援してるんだぜっていうことを選手たちに教えたくて、集めました。みんながんばって、いい演奏届けます」
3回戦の相手は、東東京代表、関東第一。去年夏の準優勝校です。
先発のマウンドに上がったのは、最速149キロ右腕のエース・森下翔太。
ここまで長崎大会を含めて7試合に登板し、56奪三振。去年はアルプスから見守っていた甲子園のマウンドへ3度目の登板です。
初回、相手バッターを三者凡退で打ち取り、上々の立ち上がりを見せます。しかし3回。ヒットやエラーが続き、1アウト満塁のピンチに…先制タイムリーを浴び、2点を失います。
反撃したい創成館は5回。打席には、1番・峯。アルプスには、夏の大舞台を経験している創成館出身の兄2人も応援に駆けつけました。
峯圭汰さん:「指1本でも短く持って、コンパクトにいったほうがいいぞってアドバイスはしました」
峯周汰さん:「孝汰が出たら得点率も上がると思うので、頑張ってほしいです」
憧れの兄たちが見守る中ー弟はレフト線へのタイムリー3塁打で1点を返します。
その後、試合は得点が動くことなく8回へ。2アウト1塁からここまで2打数2安打の山下。
この日3安打目は右中間への2塁打。2アウト2塁3塁にチャンスを広げると…迎えたバッターは櫻井。
初球からバットで合わせますが…ショートフライに。なかなか得点につながりません。
続く9回表、相手のセーフティースクイズで追加点を挙げられると…
森下に代わって、今村優日が初めて甲子園のマウンドへ。
創成館3年・今村優日投手:
「マウンド立った瞬間に声を掛けてくれて、憧れの場所だったんで、そこに立てて幸せでした」
森下、奥田だけじゃない…強い思いで臨んだマウンドですが、内野安打で4点目を失います。
そして、9回裏。2アウトから、打席に送られたのは代打・岳本晴斗。
創成館3年・岳本晴斗選手:
「試合は終わってないんでまだ、しっかり自分からヒット打って、チャンスを作っていこうと思いました」
甲子園初打席で、レフトへ初ヒット。望みをつなげます。 続くバッターは、2回戦でも得点につながるヒットを放った、代打・吉田鷹人。
2アウト1塁。一球一球に、願いを込めて…
ベンチも、スタンドも、この日一番のエールを送りますが…あと一歩、及ばず。
3年連続5度目となる夏の甲子園で初の2勝を挙げ、快進撃を見せた創成館。
先輩たちを超えて、学校史上、一番長く過ごした夏が、終わりました。
創成館3年・森下翔太投手:
「創成館のエースとして、長崎代表として、チームを勝たせることが出来なくて、本当に悔しい気持ちです。最弱な世代だと言われてきて、みんなで力を合わせて、ここまで、甲子園という舞台でプレー出来たっていうところは大きな経験になりました」
創成館3年・下川輝主将:
「こうやって最高の仲間と最高の舞台でプレー出来たんで、本当に幸せだと思います。自分たちの目標はベスト8進出だったんですけど、自分たちが出来なかった分、必ず後輩たちがやってくれると思うので、後輩たちには頑張ってほしいです」