今月末での一時閉館を予定していた佐世保市の老舗百貨店「佐世保玉屋」が再開発計画を断念し、今の建物で営業を続けると発表しました。
佐世保玉屋 田中丸弘子社長:
「今の形、場所のまま営業を続けていくことを決定した」
佐世保市中心部の「佐世保玉屋」一帯、約5000平方メートルの区域では玉屋を含む権利者9者が2021年に「栄・湊地区市街地再開発準備組合」を設立し、再開発に向けた検討を進めてきました。
しかし、建築コストの高騰や景気の不透明感を受け、再開発計画の実現が困難になったとして、今月12日に開いた組合の理事会で全会一致で解散を決定。佐世保玉屋は今月末での一時閉館を取りやめ、今の建物での営業継続を決めました。
建物は1964年から増改築を重ねたもので、市からは過去5回にわたり耐震診断の報告を求める命令を受けていましたが、営業面積を1階のみの5000平方メートル以下に抑えることで営業を継続していました。
今後は耐震診断や補強も視野に、テナント数の拡大や街のにぎわい創出に取り組むとしています。