15日の「父の日」を前に、良質な対馬のアナゴを食べて元気になってもらおうと漁師らが長崎市の恵の丘長崎原爆ホームの入所者へ届けました。
約350人の被爆者が生活を送る恵の丘長崎原爆ホーム。対馬沖で取れたアナゴは、施設の消毒などを行っている「シモダアメニティーサービス」の代表取締役、下田貴宗さんと、対馬市の漁師、築城慎一さんが2021年から毎年6月に届けています。今回、贈呈されたのは、恵の丘の4つの施設の入所者440人分です。
対馬市のアナゴ漁師・築城慎一さん(53):
「頑張って責任持って取って参りました。対馬の豊かな栄養分豊富なアナゴをぜひ召し上がって下さい」
89歳の簑田ヨシヱさんは、80年前の8月9日、小学2年生の時、長与町三根郷の自宅で原爆に遭いました。2日後に爆心地付近を歩き入市被爆。肺がんや心臓病を患ってきました。
被爆者・簑田ヨシヱさん(89):
「牛や馬は膨れて夜暗かったけど、それだけは見えて。世の中、戦争は二度としないでほしい」
アナゴは天ぷらにして「父の日」の昼食で振る舞われます。