15日は今年度初めての年金支給日です。県警の警察官らが受給者らにニセ電話詐欺などへの注意を呼びかけました。受給者の中には、つい最近、ニセ電話詐欺とみられる電話がかかってきたという人も…。
長崎市丸尾町の十八親和銀行稲佐支店では、振り込まれた年金を引き出そうと多くの人が列をつくりました。今年度初となる年金受給。受給者たちの使い道は…?
80代男性:
「年金生活しよるけん、生活に使う」
長崎署の警察官や防犯協会の職員ら5人がチラシなどを配りながら、年金受給者らに声を掛け、注意喚起を行いました。
警察官:
「怪しい話とか知らない人からの電話とかそういったものはまずは詐欺を疑っていただいて。いつでも相談して下さいね」
県警によりますと、今年1月から3月までのニセ電話詐欺被害の認知件数は去年の同じ時期より21件多い51件。被害総額は去年より8276万円多い1億2135万円です。(前年比:+8276万円)
80代男性:
「(Q.最近、ニセ電話詐欺が増えているというので、お父さんのところにニセ電話詐欺はかかってこない?)かかったよ、1カ月くらい前、うちの家内に。(Q.相手は何と言ってきた?)お金が入っていないから裁判にかけるって。ピンときて、『それは詐欺ばい』と思って、私が『もしもし』と言ったら、向こうが(電話を)切った」
80代女性:
「お宅の電話が止められますよって(電話が)かかってきたんです。一応、長崎署に電話をかけて、それから孫にかけて『変な番号には出らんとよ』と言われた」
今年に入り、「警察官をかたるニセ電話詐欺」が県内で急増しています。先月だけで160件以上の相談が県警に寄せられました。県警が認知した被害件数は去年の同じ時期より11件多い13件、被害総額は8135万円に上ります。
長崎署生活安全課・柏木崇志巡査長:
「人を信じる心をつけ狙った、こういう詐欺がはやって莫大な被害が出ておりますので、絶対に撲滅できるようにこれからも活動を続けていきたいと思っています」
警察は、電話の相手が警察官や官公庁などを名乗ったとしても、お金を請求する話をされた場合は、いったん電話を切って110番通報するなどの対応を呼び掛けています。