県がイメージ案を示した長崎市江戸町の旧県庁舎跡地の活用策ついて、長崎商工会議所は4日、大石知事に対し、にぎわいを創出し、周遊を促す拠点とするよう求めました。
要望書を出したのは、長崎商工会議所の森拓二郎会頭です。
県が3月、示した跡地のイメージ案では、カフェや多目的スペース、ステージなどを備えた「交流支援施設」や、観光・物産をPRする「情報発信施設」、「広場」も整備するとしています。
森会頭は「イメージ案では不十分」だとして、観光客が立ち寄れるよう交通の利便性を高めることや、「情報発信施設」では、VRやARなどデジタル技術の活用や展示などを充実させるほか、「食の拠点」の整備、また近隣に公園が多くあるととして広場としての活用は最小限にするよう求めています。
長崎商工会議所・森拓二郎会頭:
「本当にこれでいいのかという声が寄せられてきていますので、市民の皆さんの声をよく聞いて丁寧に進めていただくことをまずお願い申し上げたい」
出席した商工会議所のほかの役員からは「県庁跡地は残された最大の財産。広場なのか」「予算ありきで進めないで欲しい」などという声もあがりました。
大石知事は、「意見交換しながら、にぎわいを創出し、県内への周遊を促せる誇れる場所にしたい」と述べました。
長崎商工会議所・森拓二郎会頭:
「地元の市民の方が憩う場所としてももちろんですけど、長崎に初めて来られる方も含めインバウンドの方が来てまず真っ先に行くような場所にしてほしい」
県は、早ければ年内に具体的な内容を盛り込んだ基本計画を策定し、2030年度の完成を目指すとしています。