大石知事の政治資金問題を巡り、県議会の全員協議会が開かれ、知事は改めて疑惑を否定しました。
知事は、初当選した2022年の知事選で選挙活動費として県医師信用組合から2000万円を借り入れ、「自己資金」として「選挙運動費用収支報告書」に計上していました。
一方、自身の後援会の2022年の「政治資金収支報告書」には、知事が貸し付けたとする「借入金」2000万円を計上。返済金として、後援会から約655万円を受け取っていました。
しかし実際には、後援会に2000万円を貸し付けたとする記録はありませんでした。知事は、「貸し付けの事実はなかった」「二重で計上されていた」などとし、後援会に655万円を返金した上で、去年8月2日付で収支報告書を訂正しました。
大石知事:
「2000万円のことを私が架空の資金移動をつくり上げて、あたかも返してもらおうとしたようにおっしゃいましたが、そのことは全くありませんのでそのことははっきりと申し上げておきます」
知事は、「選挙運動費用収支報告書に2000万円を計上していたことを知らずに二重で計上してしまった」と述べました。また、後援会の収支報告書への計上については、貸し付けにすることで返金を受けられると選挙コンサルタントから助言があったとしています。
一方で、全員協議会を欠席した選挙コンサルタントは「2000万円について、知事や後援会職員などから私に対して具体的な相談があったことは事実です」とした上で、「収支報告書の作成または指示出来る権限はいずれも一切ありません」と書面で回答しました。
改革21・中村泰輔県議:
「知事はコンサルタントから提案があったとおっしゃっいましたが、初動はどちらからでしょうか?」
大石知事:
「私自身が2000万円を返してもらう目的で(選挙コンサルタントに)お話をしたということはまずありません。私から提案することは無いですし、相談することもないですけど、具体的な相談があったということについては、2000万円を含めても、2000万円に限ったとしても、金利であるとか様々な問題が、違法性があるのかとかそういったことを含めてご相談はしておりましたのでそれは事実で記載に齟齬があることではないと理解しています」
知事は2000万円の貸し付けは意図的なものではないとした上で、「政治資金収支報告書が正確性を欠いたものになってしまったことを心から反省する」と述べました。
全員協議会はあさっても開催され、知事が公用車で県議の陣中見舞いに行ったことや政務に関わる動画撮影を県職員に依頼したことなど、政務と公務を混同したとされる問題を審議します。