授賞式の後、日本被団協のメンバーらは、登壇した3人の代表委員と共に、記念撮影を行いました。長崎被災協会長の田中重光さん(84)は、ノーベル委員会のフリドネス委員長(40)から受け取ったメダルを。広島の箕牧智之(としゆき)さん(82)は、表彰状を掲げました。
ブラジル在住の被爆者もいました。2歳の時、広島の爆心地から18キロの地点で被爆した渡辺淳子さん(82)。授賞式には、「ブラジル被爆者平和協会」の創設者で、8月に100歳で亡くなった森田隆元会長の写真と共に参列しました。
渡辺淳子さん(82)(在ブラジル原爆被爆者の会理事):
「(故)森田隆会長が一緒になって世界の被爆者と在外にいても援助がもらえるという運動をずっとしてこられた。被爆者はどこに行っても被爆者なんだという気持ちでずっと活動されましたからね。今からを背負う若い人たちに原爆の事実を知ってもらって、自分自分で受け止めてこれからどうしたらいいか考えて、これからの平和な世界をつくるのを行動に移してほしい。(受賞は)うれしいです。一つのきっかけですね」
吉永龍司アナウンサー:
「間もなく午後6時です。大勢の人です。これからたいまつ行列が行われます。ノーベル平和賞受賞を祝福するイベントです」
現地の平和団体が主催する毎年恒例のトーチイベントには、無料の数千本のたいまつが用意されました。
ノルウェー人中高生3人組:
「核兵器に反対することはとても重要だよ。僕たちは核兵器が嫌いだ。核兵器が嫌いだ!絶対になくさないといけない!」参加者は平和を願い、オスロ市内を明るく照らしながら練り歩きました。第27代高校生平和大使・大原悠佳さん(17歳・長崎西高2年):「思ったよりたくさんの人がいて、こんなにもたくさん平和を願ったり、平和を思う気持ちを持つ人がいるんだなと実感して、すごくうれしいのと、心強いなと思います」
第27代高校生平和大使・津田凜さん(16歳・長崎東高2年):
「(高校生平和大使は)4人で2部屋あるんですけど、1部屋で4人で寝て、ああははは!でもそれも良い思い出だなと思いつつ、楽しみながら頑張っています」
高校生平和大使は、長崎の2人のほか、広島と熊本から1人ずつの4人が現地入りしていて、オスロ市内の高校などで、被爆の実相を伝える活動を行っています。パレードのゴール地点は、受賞者らが宿泊するグランドホテルです。日本被団協の登壇者3人もバルコニーから観覧し、温かい祝福に手を振って応えました。
11日(水)もオスロ市内各地で関連イベントが行われます。オスロ大学で開催される「ノーベル平和賞フォーラム」では、長崎の被爆者で医師の朝長万左男さん(81)らが講演する予定です。