核兵器の廃絶を求める署名を国連に届けた高校生平和大使が帰国し報告会を開きました。
16道府県から選ばれた第27代高校生平和大使の22人は、18日から23日まで6日間の日程で、スイス・ジュネーブの国連欧州本部を訪れました。去年8月9日からの1年間で全国から集めた9万6428筆の署名の目録を国連軍縮局に提出し、核兵器廃絶への思いを英語で伝えたほか、各国の外交官と核軍縮などについて意見を交わしました。
第27代高校生平和大使・長崎東高等学校2年・津田凜さん(16):「被爆者たちは思い出したくなかった記憶を振り返り、未来の平和を願って私たちに分かち合ってくれた。今こそ核兵器の現実と平和の大切さを世界に知ってもらう時です。私たちは世界をすぐに変えることはできないかもしれません。しかし、私たちの活動を通じて、戦争や核のない世界へ少しずつ前進したいと考えています。人々を殺していく核兵器が、武器が、本当に私たち国民の命を守っていけるのか、それを忘れてはいけない。その問いを続けていかなければならない。核兵器が私たちの安全を守るという声もありますが、私たちはその意見は理解しつつも同意はせずに、私たちの思いを世界に届けていかなければならないと思っています」
第27代高校生平和大使・長崎西高等学校2年・大原悠佳さん(17):「核抑止論であったり、核を使ったことで平和を守るという意見も多く聞いてきたんですけど、やはり核によってつくられる平和は絶対にないし、私たちがそれを被爆者の方々の声を通して訴えていく必要があるし、訴えていきたいと強く思いました」
高校生平和大使が2001年以降、国連に届けた署名の累計は272万3142筆となりました。