NCCと県の協働企画「未来へのエール」。今回は、ゲームやスマホなどの電子メディアと子どもの関わり方を考えます。
県こども未来課指導主事・新谷かほるさん:
「電子メディアの普及に伴って私たちの生活は便利に豊かになったと思うんですが、一歩使い方を間違えると大きな被害につながるということを皆さんご存じでしょうか?」
8月4日(日)、県立大学佐世保校で開かれた「こどもメディアサミット」。家庭で過ごす時間が増える夏休みに、SNSやゲームといった電子メディアの使い方を考えてほしいと県が開き、小中学生約30人とその保護者が参加しました。
サミットの主役は子どもたち。ワークショップの中で自ら考え、意見を出し合いながら、メディアとの関わり方を考えます。
最初のテーマは「電子メディア利用の“よさ”と“リスク”」。3~4人の班に分かれ、緑の付箋紙に“よさ”、ピンクの付箋紙に“リスク”を書き出していきます。
参加者:
「良いことは楽しいし、ストレス発散になることもあるし、暇つぶしになります」
参加者:
「ゲームのしすぎで生活リズムが悪くなる」
続いてのワークショップは大人から子どもたちへの情報提供。競技として広がりを見せる「eスポーツ」についてや、県メディア安全指導員からゲームやスマホの長時間使用が子どもたちに与える成長・発達への影響を学びます。
県メディア安全指導員・宮本幸成さん:
「インターネットの利用時間ということで内閣府が調べたもの。小学生が2016年、平日3時間使っている人が14%。それが2021年になると半分以上が平日に3時間。睡眠時間って少しくらい削っても大丈夫かなと思う子どもたちもいるかもしれませんけど、子どもたちの成長はその時期にしか伸びないものがある。小学生だったら9~11時間は寝てください。午後9時半に寝て、午前6時半に起きるくらい。これを大事にしてください。中学生も8~10時間睡眠をとってください」
2時間にわたる「こどもメディアサミット」。最後のワークショップは子どもたちが考える「よりよい使い方のアイデア」。普段の生活でよりよく使うためのルールや、大人に伝えたい思いをまとめます。大人に伝えたい思いは付き添いの保護者へ直接言葉で発表します。
参加者:
「大人に考えてほしいこと、伝えたいことは、スマホを長時間使っていてずるい」
参加者:
「買ってもらう時に『考えとくね』と言われるけど『考えとくね』をちゃんと考えてほしい」
(ちゃんと考えてほしいということですが…?)
保護者:「買う予定がないのでそう答えたと思います」
参加者:
「没収の条件が厳しいこと」
保護者:
「やることをやってもらわないと没収してしまうので、自分で決めたことはやり切ってから頑張って遊んでください」
県の担当者は、大人から子どもへ一方通行の言葉ではなく、「子どもの意見を聞き、家庭で話し合う時間を大切にしてほしい」と話します。
県こども未来課・黒島孝子課長:
「いま夏休みということで、子どもが家庭で過ごす時間が増えます。どうしてもインターネットやメディアを使う時間も増えるので、家庭の中で子どもと大人で話し合いながらルールを決めてほしい。(ルールを)守ることで、子どもたち自身も自分の力にしてくれればなと。家庭内で話し合う動きが県内に広がれば良い」
子どもたちがよりよくメディアと関わるために。この夏休みは、家庭で話し合いの場を設けてみてはいかがでしょうか?