平和への思いを次世代に伝える「ながさき平和大集会」が長崎市で開かれました。
集会は、被爆者の高齢化が進む中、核兵器廃絶の思いなどを若い世代に継承することを目的に開かれ34回目です。被爆者や高校生、鈴木市長ら約110人が参加しました。
平和活動に力を尽くした個人や団体に贈られる「秋月平和賞」の授賞式もあり、今年は38年間の小学校教諭時代、平和教育に尽くし、現在、原爆の語り部も務める城臺美彌子さん(85)と、長崎原爆被災者協議会の副会長で、長年、相談員として被爆者の健康や生活面のサポートに尽くした横山照子さん(82)が受賞しました。
城臺美彌子さん(85):
「6歳で被爆し、85歳になった今、皆様にこのようにして歩んできたことを認めていただいて、本当にうれしいです。ありがとうございました」
横山照子さん(82):
「被爆者援護をしているみんなで一緒にこれは頂いたんだなと思います」
このほか長崎大学核兵器廃絶研究センター(RECNA)の鈴木達治郎教授(73)が世界の核兵器の情勢や今後、核の被害を繰り返さないための現実的な政策について講演しました。
長崎大学核兵器廃絶研究センター・鈴木達治郎教授:
「核兵器を持っている国だけが核軍縮の話をするのではなくて、核の傘の国も一緒になって議論しないと危ないということが提案されています。核の傘があると我々は安心していてはいけない。核の傘が破られれば、そのターゲットは我々の軍事基地になるということですね」
山里中学校コーラス部は澄んだ歌声を披露し、集まった市民らは平和への思いを新たにしました。