2004年以来、20年ぶりの新紙幣です。
7月3日に発行が始まる新しい日本銀行券、その特長を、日本銀行長崎支店の黒住支店長に聞きました。
75歳男性:
「ベンディングマシーン、両替機、発売券がね、対応するのかなと思って」
70代男性と60代女性:
「(1万円札の顔は)誰だったっけ?顔は思い浮かぶんだけど。私みたいな顔している人」
10代女性:
「(新紙幣は)あまり分からなかったです。今の紙幣に慣れているので、慣れるまで時間がかかりそう、カラフルだと思います」
吉永龍司アナウンサー:
「新しい紙幣の発行まで1週間を切りました。きょうは新紙幣がどんな物なのか迫ります!」
教えてくれるのは、日本銀行長崎支店の黒住卓司支店長です。
黒住支店長:
「20年ぶりの新紙幣の発行ですので、とても期待感が高まっている」
こちらは、新たな3種類の「お札の見本券」です。
紙幣表面の人物は、1万円札が、これまでの福沢諭吉から、渋沢栄一に。5千円札は、これまでの樋口一葉から津田梅子に。千円札は、これまでの野口英世から、北里柴三郎に、それぞれ変更されます。
また、紙幣の裏面のデザインも一新され、1万円札は、「東京駅・丸の内駅舎」。5千円札は、「藤の花」。千円札は、葛飾北斎の「富獄三十六景」、神奈川沖浪裏が描かれます。
日本銀行券は、偽造を防ぐため、約20年ごとに新しくなっていて、ここ最近では、2004年と、1984年に3種類の紙幣がそれぞれ刷新されました。
黒住支店長:
「世界初の技術が2つございまして、1つが3Dホログラムでございます」
紙幣の角度を変えてみると肖像が三次元に見えて、顔の向きが左右に回転するのが分かります。紙幣にこの技術が使われるのは、世界初です。
黒住支店長:
「もう一つはですね、高精細の透かしを入れていまして…」
紙幣の中央に、肖像画の透かしがあるのは、これまでと同じですが、紙幣の後ろからライトを当てると…。背景に、ひし形の格子模様のすかしが浮かび上がります。特殊な和紙を使った日本特有の技術です。
黒住支店長:
「日本の伝統を感じていただいて、これも偽造防止の技術ですので、そういうところを楽しんでもらえたら」
その他にも、目の不自由な方が、手の感触で紙幣を判別できるように、触るとざらざらする「識別マーク」が施されています。
今までは、お札の種類ごとに、異なる形のマークでしたが、新紙幣のマークは「11本の斜線」に統一し、紙幣の種類ごとに配置を変えることで、識別しやすくなりました。また、黒住支店長は、今回の新紙幣発行で、決済方法の変化にも影響を及ぼすと言及しました。
黒住支店長:
「貨幣や紙幣を扱うことのコストは結構かかるんですね。キャッシュレス化が多少進むのではないかと思っています。券売機、自動販売機で対応できないと考えられた事業者の方は、積極的にキャッシュレス決済の導入をされるのではないかと思っています」
また、今回の新紙幣発行で、最も気を付けるべき点について、このように話しました。
黒住支店長:
「一番皆さんにお伝えしたいことは、旧紙幣、福沢諭吉さんの1万円札が使えなくなると騙った詐欺が発生するかもしれませんので、そういうことに対しては、そんなことは全くありませんので従来通り福沢諭吉さんの1万円札もこれまでの紙幣も全部使えますので、自由に使っていただければと思う」
新しい紙幣の発行は、7月3日です。