自民党安倍派の裏金問題で、長崎2区選出の加藤竜祥衆院議員(43)にも収支報告書への不記載が判明しました。加藤議員は、国土交通大臣政務官の辞職願を提出。「裏金を作る意図があったわけではない」などのコメントを発表しました。
林官房長官:
「小森総務大臣政務官、加藤国土交通大臣政務官からそれぞれ辞意が表明されたと承知をしております」
加藤議員によりますと、記載していなかったのは、初当選から約半年後の2022年の政治資金パーティーのノルマ超過分10万円です。31日、収支報告書の訂正を総務省に提出し、責任を取るとして政務官の辞職願も提出しました。
安倍派では閣僚と副大臣は去年12月に交代した一方、政務官については、「当選1回で還流されることも知らなかった」などとして大半を留任。加藤議員は当初、NCCの取材に対し「不記載は一切ない」と話していました。
加藤議員は31日、「還付があることを認識しておらず、今年1月5日に会計責任者から報告を受けて初めて知った。決して裏金を作る意図があったわけではない。派閥から収支報告書に記載する必要ないとの説明を受けたので金銭は使用せず事務所で保管していた。私の認識不足・経験不足とはいえ、派閥の指示に従い適正に処理できず政治不信を招いてしまったことについて国民・県民におわび申し上げる」とのコメントを発表しました。
一連の裏金問題をめぐっては安倍派に所属していた長崎3区選出の谷川弥一元衆院議員(82)が2022年までの5年間に4355万円を収支報告書に記載しなかったとして東京地検に政治資金規正法違反の罪で略式起訴され、26日付で罰金100万円、公民権停止3年の略式命令が出ました。
谷川元議員は「命令が届き次第、速やかに納付する」としています。