国と県が進める長崎港松が枝旅客船ターミナルの2バース化事業で立ち退きを余儀なくされる企業の移転先となっている自治会が反対の意思を表明しました。
会見を開いたのは長崎市南部の国分町とその近隣の自治会関係者です。
クルーズ船の大型化や寄港需要の増加に対応するため、国と県は松が枝国際ターミナルに客船を2隻同時に泊められる「2バース化」を進めています。建設予定地で操業する2カ所の造船所には、移転の交渉をしていてそのうちの1つの移転先の候補に国分町の県有地が挙がっています。
国分町自治会の中本健自治会長は2バース化自体には賛成としたうえで、「移転予定地は住宅街に隣接しており、騒音や粉じん、悪臭がもろに来て住民にとってはマイナス面ばかり」として別の移転先を探すよう訴えました。
国分町自治会・中本健自治会長:
「生活環境が大幅に変わる。良い方に変われば良いが、悪い方にすべてが変わってしまう」
住民らは県が住民の意思を無視して移転を強行した場合法的措置も検討するとしています。
県は長崎港松が枝地区2バース化事業で、5年後2028年の岸壁供用開始を目指しています。