そのニュース長崎では?「コロナワクチン先行接種」
新型コロナワクチンの医療従事者への先行接種が17日、国内で始まりました。長崎県内は19日、3つの医療機関にワクチンが届き、週明け22日(月)から接種が始まる予定です。その医療機関の副院長に接種の進め方や副反応への対策などを聞きました。そのニュース、長崎では?アメリカ・ファイザー社の新型コロナワクチンの「先行接種」。全国の国立病院など約100の医療機関で働く医療従事者4万人が対象です。長崎県内では大村市の長崎医療センター、諫早総合病院、佐世保市の長崎労災病院の3つの医療機関で「先行接種」が行われます。3カ所とも19日にワクチンが届く予定で、週明け22日(月)から接種を始めることにしています。長崎医療センターでは全職員約1100人のうち1000人ほどがワクチン接種を希望しているといいます。長崎医療センターの八橋弘副院長は「(院内で)最初の頃は『怖い』とか『どうだろうか』とかそういう意見が1月の中頃は多かった。病院でも院内感染とか色んな事に気を付けて、大変な1年だった。この状況を変えていくにはワクチンしかないだろうと職員も理解したんだろう」と話しました。長崎医療センターでは、来週月曜(22日)、木曜(25日)、金曜(26日)の3日間で合わせて300人に対し、集団接種を実施する予定です。ワクチン接種を行う会場は院内の2つの会議室を使用します。接種を受ける医療従事者は受付を済ませ、事前に記入した問診票を会場の担当者に渡します。問診票の内容に問題がなければ5つのブースに分かれて、接種を受けます。注射は腕の上部で、筋肉が多く集まっている「三角筋」に対してほぼ垂直に打つ「筋肉注射」です。注射器は従来のワクチン接種で使うものとは違うそうです。今回使うのは「ローデッドタイプ」という特殊な注射器。ゴムの突起部分が液体を押し出すため、注射器の先端部分に液体がほとんど残らず、無駄なくワクチンを使うことができます。接種後は、副反応がないかを見るため、別の部屋で15分から30分ほど待機します。八橋副院長は「今回はアナフィラキシーショックということで、血圧が下がったり急に倒れる人がいると言われている。そういう急変時に対処できるように薬とか道具とかを待機場所に置くようにしている」と話しました。部屋には医師と看護師を1人ずつ配置し、即効性があり、血圧を上げる「アドレナリン」などの薬も準備します。今後4月から65歳以上の高齢者向けの接種が始まる予定ですが、一般の人への接種はまだ時期が決まっていません。