体重110キロ。身長は181センチ。普段は報道記者として働く中嶋航大記者(31)が、街頭でおすすめグルメを聞き込み取材。街のリアルな声をもとに長崎の「うまい」を探し歩きます。
今回の舞台は、佐々町。佐々川の「ウナギ塚」(ウナギを捕獲するための石積みの塚)を見て、すっかりウナギの口になった満腹記者。
首尾よくウナギ料理店の情報を得ることが出来ましたが、まさかの「臨時休業」。アポなし取材の洗礼に落ち込んでいたその時…。
女性:
たくさん食べましたか?
満腹記者:
こんにちは。
満腹記者:
NCCなんですけど…
女性:
見ています!
コーナーを知っているという美容室帰りの女性が声をかけてくれました。おすすめのお店を尋ねると…
女性:
「ツギハギ」開いていないかな?創作の料理をしている。ワンプレートでおしゃれな料理を出してくれる。
聞けば、すぐ近くとのこと。一緒に行って下さるということで、渡りに船。今回は美容室帰りの女性イチオシ、佐々町の「ツギハギ」にロックオン。
満腹記者:
まさかの取材交渉を一緒に手伝ってくださるという…。こちらですねお店が「和洋旬菜ツギハギ」さん。
女性:こんにちは~!いつもお世話になっています。
ところが、きょうは夜まで予約で満席ということで残念ながら取材できず...。引き続き、聞き込みを続けます…が。この後、立て続けに3軒連続で取材NG。街には、午後5時を知らせる、帰りたくなるチャイムが鳴り渡ります。
満腹記者:
「わ~午後5時のチャイムがなりました…きょうまだ何も食べていません…」
聞き込み開始からここまで時間は、コーナー最長の7時間半が経過。歩き続けての聞き込みに足は限界を迎えています...
と、ここで2軒目に取材交渉した「ツギハギ」さんから「翌日のランチにキャンセルが出た」と連絡を頂き、取材OKを頂きました。
満腹記者:
改めましてお店がこちらですね。「和洋旬菜ツギハギ」さん。よろしくお願いいたします。
佐々町市場免で2021年から営業している「和洋旬菜ツギハギ」。約30年料理人をしてきたオーナーシェフ梶山典克さん(48)が一人で切り盛りしています。昼はランチ、夜は居酒屋として営業しています。
梶山典克さん:
お昼は、手巻き寿司ができるプレートをメインに出しています。
元々イタリアンをやっていた梶山シェフ、イタリア料理や日本料理など色んな国の料理を“ツギハギ”したという意味で、店の名前も「ツギハギ」にしたそうです。
満腹記者:
ワンプレートのおいしい料理があると聞いたんですが。
手巻き寿司が食べられるメニューは5種類。「和洋旬菜プレート」といい、好みでメインを選ぶ形です。一番人気は魚か肉。悩んだ末...
満腹記者:
肉大好きなので、今回は肉メインを
梶山さん:
お待たせしました。「和洋旬菜プレート」になります。そしてこちらが本日の肉のメインになっています。
「和洋旬菜プレート碧(みどり)2,200円」
すごいボリューム、そして豪華。お昼からこれをいただけるとは最高です。きのうの苦労も吹き飛びます。
梶山さん:
本日が「合鴨のステーキ」と「ささみの大葉チキンカツ」、「牛ロースステーキ」です。
白ご飯のほかに、赤酢を使った酢飯がついています。お肉がメイン料理のプレートにも、刺し身が必ず3種つくので手巻きずしが楽しめます。この日は、釣りアジに生ダコ、白身魚のオウガンでした。毎朝、佐世保市の魚市場から仕入れています。まずは、新鮮な釣りアジを手巻きで。
満腹記者:
う~ん、おいしい。釣りアジがコリッコリですね。ご飯も赤酢で甘味があります。
梶山さん:
オリジナルのすし酢の配合もあるので甘めになっています
ワンプレートに乗ったおかずは12種類。すべて手作りです。薬味も5種類あり、刺し身だけでなく、どの料理も“ツギハギ”で手巻き寿司にして楽しめます。
満腹記者:
牛ロースステーキから食べていいですか?
梶山さん:
もちろんどうぞお好きに。
焼き加減はミディアムレア。柔らかい食感です。ステーキに使うソースはオリジナル。玉ネギや大根、ニンニクなど5種類の野菜をミキサーにかけ、しょう油やみりんで味を調整。和の風味が広がる「ジャポネソース」です。
合鴨のステーキは、バルサミコ酢を使ったソースを絡めていただきます。
満腹記者:
これ白米足りないです。おいしい~!
肉のメイン料理は、契約している精肉店から毎日、イチオシを仕入れているためメニューは日替わり。何が食べられるかは当日のお楽しみです。
メイン料理3種類に、日替わりおかず12品、さらに茶碗蒸しやお吸い物まですべてを一人で作り上げる梶山さん。その確かな腕前を物語る「証し」が、店内に貼られていました。
九州文化学園調理師専門学校の「非常勤講師」の委嘱状です。調理師学校の先生もしているんです。
梶山さん:
休みの日は講師に行ってます。長い間、講師をさせていただいています。
梶山さんは母校でもある、佐世保市の九州文化学園調理師専門学校で2011年度から西洋料理などの調理実習の講師を担当しています。店が休みの日はほとんど指導にあてています。これまでに育てた学生は延べ500人以上になるそうです。
梶山さん:
僕は料理しかできないので、できることはこれだけなので、少しでもできることを色んな人に伝えていけたらなと。お客様の前に料理を出した時に「わ~」とか「かわいい」とか言っていただいた時、お客様に喜んでいただける瞬間が一番楽しいです。
ワンプレートに詰まった、彩り豊かな絶品ランチ。手巻き寿司に肉料理、日替わりのおかず12品。茶碗蒸しやお吸い物まで、すべてを一人で作り上げる丁寧な手仕事には、料理人梶山さんの経験と遊び心が詰まっていました。
さまざまな味を“ツギハギ”することで広がるおいしさを楽しむことができました。梶山さんが一人で切り盛りしているため、電話での事前予約がおすすめです。また、調理師学校の授業などで不定休のため、店のインスタグラムで告知しているということです。
和洋旬菜ツギハギ
住所 佐々町市場免2−3
電話番号: 0956-63-5025
営業:11:30~15:00/18:00~22:00
休み:不定休
インスタグラム tsugihagi_kt