10月7日に開幕する長崎くんちについて、近年の記録的な暑さを受け、諏訪神社の関係者らは、奉納踊をさじき席で観覧する客に対し、帽子の着用を可能とすることを決めました。
9日午後、諏訪神社で開かれた協議会には、役員や年番町、踊町の関係者らが出席しました。そこで審議事項として提案された「帽子着用のルール」。
諏訪神社によりますと、例年、さじき席の観覧客に対しては、「神様へ奉納される踊りを拝観する場であるため、帽子の着用は控える」という運用がなされていました。しかし近年、10月上旬でも最高気温が30℃近くまで上がる日が珍しくなく、屋根のないさじき席で長時間観覧する客の熱中症リスクは年々高まっています。
今年5月ごろから諏訪神社の職員会で、若い神職から熱中症対策として見直す声が上がり、7月以降、神社と責任役員の会合で検討を重ね、9日の協議会で審議しました。
神社と責任役員は、大正期や戦前、昭和36年、1961年までの写真には、帽子を着用した見物人が多く写っていることから、脱帽のしきたりは比較的近年に氏子の間で定着した風習だと考えられると説明。観覧客が見ているのは神様ではなく奉納踊であり、不敬には当たらないとの解釈を示しました。
役員・石丸忠重さん:「敬意の本質は形式ではなく、心にあると考えており、敬意と安全は両立できるものと考えますと」
つばが広い帽子や日傘などほかの客の妨げになるものは引き続き不可とし、神輿のお下り・お上りの際は脱帽を求めるということです。異議なく拍手をもって承認されました。
役員・石丸忠重さん:「おそらく明治、大正、昭和の前期、こんな気温の暑さってなかったと思うんですね。必要なものに変えていいものと変えていけないものありますので、変えていいものに関してはぜひ安全に対しては今後も変更していきたい」
今後、伝統芸能振興会のホームページや立て看板などで周知を図りますが、諏訪神社では見直しを知らなかった人のためにあわせて3000個のキャップ帽を今年に限り無償提供します。
諏訪神社のほか、お旅所や八坂神社も9日の決定にならい、帽子着用を可とするということです。
6カ町が奉納する今年は、全ての奉納場所でさじき券はほぼ完売しています。