長崎市で14年ぶりに開催された将棋の八大タイトル戦の一つ、王位戦七番勝負第4局。
勝てば7連覇に王手をかける藤井聡太王位(24)の粘りを振り切り、挑戦者の伊藤匠二冠(23)が白星を挙げ、ライバル同士の対決は2勝2敗のタイとなりました。
18日と19日にガーデンテラス長崎ホテル&リゾートで繰り広げられた大一番。
19日は未明に、ホテルの火災報知器が繰り返し誤作動し、両棋士を含む関係者が一時避難する異例の事態となりました。この影響で、対局の再開は予定より2時間遅れました。
終局は午後9時半、先手番の伊藤二冠が143手目に藤井王位の玉頭に銀を打ち込むと、藤井王位は投了を告げました。これで対戦成績は両者2勝2敗のタイとなりました。
伊藤匠二冠(23):「少し自信ないかなという気もしつつ、形勢判断がわからないままずっと指していて、そういう意味では充実感のある内容だったかなと感じています。なんとかタイに戻すことができたので第5局もしっかりと準備をして臨みたいと思います」
藤井聡太王位(24):「かなりの判断の難しい将棋で、局面の急所をつかむのが難しい将棋だったというふうに感じていました。第5局一週間後ですぐに続く形になるので切り替えて臨めたらと思います」
対局後の感想戦では、同学年の2人が将棋好きの少年に戻ったような、楽しそうな表情で対局を振り返りながら、さまざまな手を検討していました。
最終盤までほぼ互角の形勢が続いた、稀に見る素晴らしい対局を見せた2人。対局前には、平和祈念像に祈りを捧げ、路面電車も見学しました。
対局の合間には、長崎ならではの「勝負めし」や「勝負スイーツ」、「勝負ドリンク」も味わいました。
梅月堂本田時夫社長:「カステラは多分選ばれるだろうなと私も思っていて、うちは洋菓子ですし昔からの長崎でっていうとカステラかなと思ってたんですけど選ばれて本当に良かったです」
藤井王位が2日目の午前のおやつに注文した、「梅月堂」の「シースクリーム」。昭和30年代から長崎市民に愛されてきたロングセラーケーキです。口溶けやわらかなスポンジにカスタードクリーム、軽やかな生クリームと黄桃、パインを乗せた、シンプルで懐かしい味わい。長崎生まれ、長崎育ち、まさに「じげもん」のケーキです。
本田時夫社長:「ずっと長崎だけでやってきたのがこういう形でひとつ出てきたっていうのがうれしいなって思いますね。ポップは作って喫茶なんかには置いてるんですけど、それをご覧になって今回選んでいただいたっていうのが少しでも話題になって実際に足を運んでいただければいいですけどね」
両棋士が注文した15品を含む全31品を掲載したメニューブックは長崎市の公式観光サイトや観光案内所などで広く発信され、メニューは各店舗で来年3月まで販売されます。第5局は、来週水曜26日と木曜27日、徳島市の「渭水苑」で行われます。