対局は18日に始まり、ほぼ互角の戦いとなる中、藤井王位が74手目を封じ、19日午前9時に開封して、対局を再開する予定でした。
しかし、19日午前2時から4時の間に、両棋士が宿泊する対局会場のホテルで火災報知器が繰り返し誤作動し、藤井王位と伊藤二冠を含む関係者らが一時避難しました。
このため、主催する日本将棋連盟などは、棋士が十分な休息をとれていないとして、対局の再開を予定の午前9時から2時間繰り下げ、午前11時から再開しました。
この影響で、今夜の終局も遅れる見通しです。王位戦七番勝負は、第3局まで藤井王位が2勝1敗とリードしています。
対局再開から1時間半、早くも昼食の時間です。
候補メニュー15品から2人が注文した「勝負めし」は…。
藤井王位は、長崎和牛のステーキに、ド・ロ神父が伝えた日本初の国産パスタを復刻した「長崎スパゲッチー」、雲仙じゃがいもの冷たいポタージュなどを波佐見焼の器で味わう、ビストロボルドーの「長崎の恵みトルコライス」に、午前のおやつで提供される予定だった昭和30年代から長崎で愛されるご当地ケーキ、梅月堂の「シースクリーム」。
伊藤二冠は、長崎和牛100%のハンバーグに、長崎スパゲッチー、ふわふわしっとりの衣が特徴的なアシアカエビの「長崎天ぷら」などを定食スタイルでいただくヒルトン長崎の「ディ・バート特製トルコライス」。
2人とも、ワクワク感と長崎の食と文化が詰まった「大人のお子様ランチ」、トルコライスでエネルギー補給です。
ビストロボルドー田村健一郎代表:「一生懸命スタッフが頑張って考えてくれたので、ヤフーニュースとかに載ったところから実感がわいてきて大変喜んでいます。どうにかやをって藤井さんが好きなピラフを作れないかなと考えて作らせていただいたので、何かしら長崎の思い出を持って帰っていただいて今後観光とかでも来ていただければ。将棋業界にもトルコライスが広まっていって少しずつでも全国の方に知っていただければ」
ヒルトン長崎オールデイダイニングレストランディ・バート小笠原史人副料理長:「選ばれるのかなっていうのは疑問だったけどご連絡いただけて安心はしました。準備しといてよかった~と思って。長崎の魅力と勝負めしとしての機能性を両立させられるように考えたメニューだったので、選んでいただけて非常にうれしく思ってるしこれ食べて対局頑張っていただきたいなっていう気持ちを込めて作ってきました。たくさんご用意してお待ちしております。もう明日から電話が鳴りやまないんじゃないかなと。」
坂本凌大アナウンサー:「こちらでは大盤解説が行われています。県内外から将棋ファンが集まり、食い入るようにして盤面を見ています」
午後2時からは、対馬市出身の佐々木大地七段(31)と広島市出身の大島綾華女流二段(23)による大盤解説が行われ、将棋ファン約250人が聞き入りました。
佐々木大地七段:「駒の損得もすごく大事なんですけど、ちゃんとその駒が働いているかというのを見られるので、この状態だとちょっと後手(藤井王位)は不満なんじゃないかなと思います。
藤井王位は射程距離が長いというか、詰将棋が非常に、プロになる前から有名なんですけど、かなり先のことまで読み切った上で踏み込めるっていう強さがあって、そういったところでやっぱり、色んな棋風の中でも歴史に残るような妙手を指されていて。
伊藤挑戦者は、結構昔から受けの丁寧な将棋で、仕掛けられてもあまり苦にしないということで、後手番の指し方が非常にうまいんですね。いやあ、でも、なんか…(封じ手の)この8七歩にも驚いたんですけど、やっぱり、昨日一番驚いたことありましたね、深夜から。」
大島綾華女流二段:「はは、そうですね、はい。」
佐々木七段:「昨日いきなり深夜2時半ぐらいに、警報が鳴り始めて。いや本当に、小学校以来ですよ、避難訓練の」
大島女流二段:「私もちょっと小学校以来の避難訓練だったので」
佐々木七段:「本当にびっくりして、しかも何度か鳴ったんでちょっと大変で。対局者ちょっと、少なからず影響あるかと思いますけど、対局時間をずらしたりして、9時開始のところを11時開始にして、多少休んでもらったりとか、夕食というか、1日の開始が遅い分、長くなりますから、夕食の準備をされたりとかで、その場でできる限りの対応をできたのかなというふうに思いますけども。」
大盤解説会場の外では勝負スイーツ、ドリンクの販売ブースも設けられました。
両棋士が注文したおやつや、魅力的な長崎名物が並び、将棋ファンが買い求めていました。
藤井王位、伊藤二冠ともに注文した「ゆうこう&長崎みかんジュース」を飲んだ男の子の感想は…。
男の子:「甘いです。みかんの味がとてもしみ込まれている。全部飲んじゃお」
藤井王位が「大長考の末」、メニューを選んだという豊富なラインナップの勝負めしやスイーツ、ドリンク、全31品は来年3月までそれぞれの店舗で販売されます。
メニューブックは、長崎市の公式観光サイト「travelnagasaki」やインスタグラムで公開されているほか、県内の観光案内所などにも置かれ、長崎の食や観光の魅力を全国に発信します。
異例の2時間遅れで再開された、持ち時間各8時間、2日制の大一番。
18日は、伊藤二冠が相掛かりの戦型を選んで始まり、19日は藤井王位が、大方の予想を覆す封じ手、74手目の8七歩から対局が再開されました。
その後は、互いに1時間を超える長考を重ね、現在80手台と、10手ほどしか進んでいません。
深い読み合いの攻防が続き、形勢は、いまだほぼ互角。難解な最終盤の攻防へと入っていきます。
藤井王位が3勝目を挙げ、王位防衛と7連覇に王手をかけるのか。挑戦者の伊藤匠二冠が勝利し、2勝2敗のタイに追いつくのか。
残り時間も、互いに1時間台となり、対局は今夜8時から9時ごろに決着する見通しです。