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2026/8/4(火) 19:35

「核のタブー破ってはいけない」小泉防衛大臣「タブーなく議論」発言に被爆者団体ら32団体が共同で抗議声明

  • #平和

先月、小泉防衛大臣が核兵器をめぐってタブーなく議論する必要性を示したことについて、長崎の被爆者団体などが共同で抗議声明を発表しました。

抗議文読み上げ・長崎被災協 田中重光会長:
「『自分たちと同じ苦しみを地球上の誰にも味わわせてはならない』と、人生をかけて核兵器廃絶を訴えてきた被爆者の思いを無視するものです」

抗議しているのは、長崎の被爆者4団体など32団体です。

小泉大臣は7月、訪問先のベルギーで、安全保障について核戦力を増強するヨーロッパの動向に言及しながら、「あらゆるタブーなく議論をしなければ、もはやどの国も一国で安全保障を確立することはできない」と述べました。

抗議声明では、被爆者の活動が核兵器の使用は道徳的に許されないという国際規範「核のタブー」を形作り、81年間一度も実戦で核兵器が使われていないと指摘。

「日本が核の持ち込みについて議論するだけでも核のタブーを弱める」「核兵器を持てば核兵器が使われる可能性が高まり、今よりも危険になる。行きつく先を見通すことこそ、真に日本を守るうえで必要」とし、非核三原則の堅持や、核兵器と軍備増強によらない安全保障の道を求めています。

県被爆者手帳友の会・朝長万左男会長:
「核のタブーとか国際規範が今崩れてきている時にそういう発言をするというところが、彼の知識の浅さを感じさせます」

長崎県被爆二世の会・小宮伸二会長:
「小泉さん。渡辺千恵子さんの声を聞きなさい。『私の姿を見てください』、こう訴えた千恵子さんの声。赤い背中をさらして被爆の苦しさを、非人道性を訴えた谷口稜曄さんの姿を思い出してください。国連で怒りのスピーチ。あの山口仙二さんの姿を思い出してください。日本が進むべき防衛政策は核をなくしていくことです」

抗議声明文は、小泉防衛大臣、高市総理、各政党の代表者に午後、メールや郵送で送りました。

(以下、抗議声明全文)

■小泉防衛大臣発言に抗議 「核兵器のタブー」を破ってはいけない

小泉進次郎防衛大臣が、安全保障政策の議論で核兵器についても触れざるをえないと発言したことに抗議します。この発言は、「自分たちと同じ苦しみを地球上のだれにも味わわせてはならない」と、人生をかけて核兵器廃絶を訴えてきた被爆者の思いを無視するものです。見過ごすことはできません。

2024年に、被爆者の全国組織・日本被団協にノーベル平和賞が贈られました。受賞の理由は、アメリカが広島・長崎に原爆を使ったことで何が起きたのかを被爆者が伝え、核兵器の使用は道徳的に許されないという強力な国際規範「核のタブー」を形づくったことでした。その後81年間にわたって核兵器は一度も実戦で使われていません。それは、2つの国が互いに核兵器を持っていれば、どちらも核兵器を使えないという”核抑止”の考え方だけでは説明できないことです。アメリカが核兵器を独占していた時も、アメリカとソビエト連邦が核兵器を持っていない国と戦った時も、核兵器は使われませんでした。被爆者が作り出した「核のタブー」がいかに重要かがわかります。小泉防衛大臣は、「核のタブー」について学んでください。

日本政府が核兵器の持ち込みについて議論するだけでも、「核のタブー」を弱めます。周辺の国々に、核兵器を持とう、増やそうという動きを広げる結果になります。どの国も核兵器を持てば安全になるのでしょうか?核兵器が使われる可能性が高まり、今よりも危険になることは明らかです。このように行き着く先を見通すことこそが、「真に日本を守る」うえで必要なことです。小泉防衛大臣の発言は、議論の方向が逆です。世界で核兵器を増やす動きが出ている今こそ、日本政府はこの動きを逆転させて、再び核兵器を減らす動きを作り出すためにどうすればよいのかを議論すべきです。

日本政府は、軍事大国や武器を輸出する「死の商人」になってはいけません。「平和を望むものは戦争に備えよ」と言って軍事費を増やした国が、戦争に突き進んでいったことを歴史が教えています。安保3文書の改訂で、非核3原則を見直すことがあってはいけません。軍事費を増やし核兵器を持てば安全になると考えることこそ、現実を直視しない「お花畑の発想」です。共同通信の調査によると、高市政権が発足してから今年6月下旬までに、非核3原則を堅持することや法律にすることを求める意見書を、広島、長崎を含む25都道府県の82議会が日本政府や国会に提出しています。その後も増えていて、非核3原則は多くの国民に支持されているのです。小泉防衛大臣と日本政府には、戦争の反省から平和国家を目指した憲法9条を指針にして、他国との緊張をやわらげ、核兵器と軍備増強によらずに日本の安全を確保する道を目指すことを求めます。

2026年8月4日

<賛同団体(順不同)>
長崎県被爆者手帳友の会
長崎県平和運動センター被爆者連絡協議会
長崎原爆遺族会
長崎原爆被災者協議会
I女性会議ながさき
女の平和in長崎
原水爆禁止長崎県民会議
原水爆禁止長崎県協議会
憲法改悪阻止長崎県共同センター
言論の自由と知る権利を守る長崎市民の会
高校生平和大使派遣委員会
自主・平和・民主のための広範な国民連合・長崎
市民運動ネットワーク長崎
新日本婦人の会長崎県本部
戦争・改憲・安保法制を許さない長崎の会
長崎県原爆被爆教職員の会
長崎県退職教職員等連絡協議会
長崎県退職女性教職員の会
長崎県被爆二世の会
長崎県平和運動センター
長崎県保険医協会
長崎県民主医療機関連合会
長崎県労働組合総連合
長崎市営松山陸上競技場・平和公園を活かし隊
長崎のうたごえ協議会
長崎の証言の会
長崎被災協・被爆二世の会・諫早
長崎被災協・被爆二世の会・長崎
長崎マスコミ文化共闘会議
長崎YWCA
日本キリスト教婦人矯風会長崎
非核の政府を求める長崎県民の会

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