長崎女子から29年ぶりにその名を復活させた鶴鳴バスケットボール部は、創立130周年という記念すべき年に大きな注目を集めています。
県高総体で最多33回の優勝を誇り、過去にはインターハイ優勝2回、ウインターカップ優勝1回という輝かしい実績を持つこの名門校は、日本代表選手も輩出してきた歴史があります。近年はタイトルから遠ざかっていましたが、今年は1月の県新人戦で6年ぶり、4月の県春季戦で7年ぶりの優勝を飾り、かつての輝きを取り戻しつつあります。
躍進の背景には、昨年4月に赴任した溝口健太コーチの指導があります。男子の強豪校である福岡第一などで指導経験を持つ溝口コーチは、基本的なプレーを徹底して修繕することで勝機を高められると考え、ディフェンスからの速攻というスタイルを浸透させてきました。
チームはリバウンドやルーズボールを確実に奪い、スピードを生かした攻撃へとつなげるバスケットを理想としています。
体格的に決して大きくない「小さいチーム」が当たり負けないために、週に2回の朝練で30分間のウエイトトレーニングを取り入れているのも特徴です。筋力や体幹を鍛えることで、試合中の接触にも耐えられるタフな体作りを追求しており、主将の森心優選手は、接触した際の踏ん張り方などを学びながらチーム一丸となって取り組んでいると語っています。
個々の選手も充実しており、ポイントガードの宮城美海選手は、広い視野で味方を活かすアシストを重視しながら、司令塔として冷静にチームをコントロールします。
また、自らをオールラウンダーと称しスリーポイントやゴール下での得点を狙う福田柚花選手や、1年生ながら175センチの長身を生かしてリバウンドに食らいつく大坪愛莉奈選手など、多才なメンバーが揃っています。
去年の県高総体では決勝リーグで全敗し4位という悔しい結果に終わりましたが、今年はすでに二冠を達成し、県内無敗のまま大舞台へと挑みます。指導歴39年の三根正美監督は、新人戦と春季戦に続く3本目の優勝旗を手にすることを切望しています。
宮城選手が語るように、長崎県内のみならず全国に「鶴鳴の復活」を証明するため、選手たちは2018年以来、8年ぶりの頂点を目指して決戦の舞台に立ちます。