
残りあと2試合となったサッカーJ2、2位のV・ファーレン長崎は、あす23日(日)首位水戸をホーム・ピースタに迎え撃ちます。長崎が勝って3位と4位のチームが引き分け以下ならJ1昇格が決定します。大一番へ向けた意気込みを山口蛍キャプテンをはじめ選手らに聞きました。
【山口蛍主将】
「相手が首位の水戸ですし、奇麗に勝ってホーム最終戦終われるとは思ってない、やっぱりすごく球際も激しくガツガツした試合になるのは間違いないと思うので、そういったところでしっかり負けないような姿を見せたいと思いますし、90分通して攻守にしっかり走り切る姿というのは、やっぱり見せないなと思います」
前節のアウェー愛媛戦では、4対0で快勝したV・ファーレン。38試合中36試合を終え、J1自動昇格圏2位の長崎の勝ち点は「66」。リーグ戦は残り2試合で、ホーム最終戦となる次の試合は、勝ち点差わずか「1」の首位・水戸との直接対決。最終節の相手は、現在5位の徳島です。
元日本代表で、ヴィッセル神戸から移籍したボランチの山口蛍選手35歳。経験豊富なキャプテンで、チームの司令塔として士気を上げてきました。
【山口蛍選手】
「もちろん自分個人としては攻撃にしても守備にしても、もちろんもっと前行って1点取りたいとか守備ももっといきたいとか色々ある中で、そういう自分の感情を殺しながらチームとしてうまく行くようにプレーするというのを心掛けながらやってきたつもりではいるので、残り2試合はそういったところを自分は変わらず続けながらやっていきたいなとは思います」
高木監督のもと、2017年のJ1昇格を経験し、シーズン途中に東京ヴェルディから完全移籍したミッドフィールダー翁長聖選手30歳。24節の仙台戦から全て先発でプレーし、正確なクロスでアシスト。前節・愛媛戦では、今シーズン初得点となる先制ゴールを決めました。
【翁長聖選手】
「相手関係なくやりたいなと思います」「特に自分がっていうことではなくて、夏前まで積み上げてきてくれたものがこのチームにあるので、それに乗せてもらいながら、最後まで走れればいいなと思います」
左サイドから得意のドリブルで突破し、これまで5本のアシストをマークしている笠柳翼選手22歳。前節では、第3節以来・20試合ぶりとなる得点で、キャリア初の1試合2ゴールを挙げ、波に乗っています。
【笠柳翼選手】
「楽しみですね。自分で勝負決められるんだろうなと思いますし、その自信もあるので、しっかりゴール決めて勝たせられたらいいなと思います。(ウィニング)ゴールは狙っている感じ?)もちろん狙っています。はい常にウィニングでも2点、3点でも、またたくさん取れるだけ取って、しかも今年は本当自分たちで決められるので、そこは逃さず最後2試合勝って昇格出来たらなと思います」
前節の愛媛戦も含め、これまで何度も枠内シュートを止め、ピンチを救ってきた守護神・後藤雅明選手31歳。守備だけでなく、相手の隙をつき、カウンターからの速攻など、攻撃面でも貢献しています。
【後藤雅明選手】
「本当、相手に得点を与えないというのが一番大事だと思うので、チーム全体でもそうですし、最後のところは本当僕が個人としてキーパーの仕事をしっかりやりたい」「戦う姿というのは、必ず見せないといけないと思いますし、どんな形であれ本当にホームなんでV・ファーレンに関わるすべての皆さんと喜び合えるように必ず勝ち点3を取りたいです」
南島原市出身のディフェンダー江川湧清選手25歳。シーズン途中にガンバ大阪から完全移籍し、3年ぶりに長崎に戻ってきました。前節は出場停止で試合に出られなかった分、気合が入っています。
【江川湧清選手】
「1週休んだ分、みんなより力有り余っているので、そこはしっかり水戸戦でぶつけたいなと思います」「愛媛の内容で水戸にいくと、いい結果に結びつかないと思っているので、しっかり選手同士話し合って修正していくべきだと思いますし、スタジアムの雰囲気というのは間違いなくいいものを作ってくれると思っているので、そのいい雰囲気を僕たちは力に変えて水戸戦は戦いたいと思いますし、本当に大一番なんでそこはしっかり結果を出したいなと思っています」
これまで36試合すべて先発出場し、18得点をマーク。J2得点ランキング首位の絶対的エースのマテウス・ジェズス選手28歳。水戸は、18節のアウェー戦でゴールを奪えず、0対3で敗れた相手。リベンジに燃えています。
【マテウス・ジェズス選手】
「前回水戸に敗れたのはすごく痛かったし今でも覚えている。でも今の自分たちは違うチームだと思うので、すごくいい準備が出来ているし、自信を持って戦えると思う。モチベーションはみんな高いし、水戸戦でいい結果が出ればJ1昇格が決まる可能性もあるので、そこに向けてみんなで全力でやりたい」
水戸との直接対決で長崎が敗れると自動的に水戸のJ2優勝、J1昇格が長崎のホーム・ピーススタジアムで決まってしまいます。
大学卒業後に加入し、8年間、V・ファーレン一筋のディフェンダー米田隼也選手・30歳。去年12月1日、ホームで臨んだ昇格プレーオフの初戦。仙台に1対4で敗れ、昇格を逃した悔しさを忘れていません。
【米田隼也選手】
「去年プレーオフで悔しい経験して、そのために今年やってきたのもあるし、経験をしたからこそ今年はすごくリラックスしてこの状況を楽しんで水戸戦やりたいなと思います」「まずは攻守においてアグレッシブなプレーを出して、あとはゴールを決めたいなと思っているので、マテウスじゃなくて自分が決められるように狙っていきたいと思います」
8年ぶりのJ1昇格、そして初のJ2優勝に向け、ファンやサポーター、県民の期待も高まっています。
【サポーター】
「江川とマテウス」「ゴール決めてほしいね。ゴール決めてほしい」「あと2勝なので次の水戸戦もすごく大事な試合にな
るので絶対勝ってほしいです」
【長崎市スポーツ振興課・福田健人さん】
「この『ALL NAGASAKI』Tシャツを着させていただいて、仕事をさせていただいています。そして市民の皆さんにも一緒になって応援していただきたいなと思っています」
V・ファーレン長崎は、長崎が一体となってJ1昇格をつかみ取る
「ALL NAGASAKI」プロジェクトを実施。県内の自治体やパートナー企業、商業施設などに合わせて3万枚の「ALL NAGASAKI」Tシャツを配布しました。長崎市役所では、窓口業務など行う職員約200人がTシャツを着て後押ししています。
【長崎市スポーツ振興課・福田健人さん】
「もう勝利を信じてJ1昇格を信じて応援したいと思います」
2013年にV・ファーレンの監督に就任し、2017年、チームを初のJ1昇格に導いた南島原市出身の高木琢也監督(58)。
シーズン途中から7年ぶりに監督に復帰した第20節以降、17試合の成績は11勝5分け1敗。第19節での順位は、プレーオフ圏外の8位でしたが、着々と順位を上げ、第33節では首位に。第36節現在自動昇格圏の2位をキープしています。
【山口蛍主将】
「夏場くらいから、監督の高木さんに変わって、そこからまたこうチームとして喝が入った中で、エンジン液を入れ直したという状況の中、J1昇格というのはあと2試合自分たち次第で成し遂げられるものではあるので。もう勝つしかないと思うので、最後勝って最終戦終われたらいいなと思います」
チーム、サポーター、県民が一丸となってJ1昇格に向け「ALL NAGASAKI」で臨みます。
【高木琢也監督】
「自分たちの夢を諦めずにやったものしか、最後の夢を実現することは出来ないと思っています。そういう思いでみんながキックオンしていただけると本当に一丸となって戦えるんじゃないかなと思っています」「ALL NAGASAKI 頑張っぞ!」
