海のすぐそばにある長崎市の中学校とこども園が地震と津波を想定した合同の避難訓練を行いました。
訓練には福田中学校の生徒や、福田こども園の園児、自治会の関係者など約300人が参加しました。震度5強の地震が発生し、1メートルの津波が来る恐れがあるという想定です。
福田中は今年度、文科省の「学校安全総合支援事業」の指定を受け、防災教育に取り組んでいます。福田こども園との合同の訓練は初めてで、避難経路を確認するとともに地域との連携を図りました。
生徒たちは学校を離れ、近くの本町公園に移動。こども園の園児らと合流し、避難場所になっている海から約500メートル離れた海抜46メートルの福田天満宮へ向かいました。生徒たちは、園児と手をつなぎ道路を安全に横断出来るよう誘導したり、声を掛けて安心させたりしながら無事に福田天満宮にたどり着きました。
福田中学校・佐々木瑠璃さん(1年):
「園児と一緒に避難したことがないから少しでも落ち着くようにたくさん話しかけて落ち着かさせるようにしました」
福田こども園・林田健志園長:
「泣いてしまう子がいて災害の時ってパニックになったりとか、いつもと違うことが起きてしまう。なので地域だったり、中学生から助けていただくことで、本当の災害が起きた時に無事に避難することが出来るのではないかと思います」
福田中学校・有森波音さん(3年):
「福田で過ごしてきて津波は経験したことはないけど、これからのために備えていきたいなと思った」
福田中学校・髙田浩一校長:
「(福田中は)海の近くなので、このような津波避難訓練はものすごく意味がある。地域の中で思いやりを持って高齢者の方、園児、交通弱者、災害弱者の子どもたちに対して声かけが出来る。それが自然に出来るような生徒になってほしい。このような連携は大切だと思うし、これからも続けていければと思う」
福田中では、16日(日)に災害に備えた「避難所開設運営体験」も実施する予定です。