大村市の向陽高校で、すしの握りを学ぶ調理科の2年生が、保護者に握り寿司を振る舞いました。
職人顔負けの真剣な表情ですしを握るのは、向陽高校調理科の2年生40人です。4月から半年間、週に一度、プロの職人から、指導を受けてきました。
マグロやエビ、ヒラマサなど、すべて県産の食材を使います。10班に分かれ、30分の制限時間で、握りずしや巻きずしを入れた5人前の「桶盛り」を仕上げ、その美しさを競いました。
完成したのは、豪華なすし盛り。審査員9人と、保護者らの投票の結果、優勝したのは、「4班」の4人が作った、こちらのすし盛りでした。握りの大きさがそろい、細工寿司の華やかさが際立ちます。
生徒たち:「いらっしゃいませ~」
審査のあとは、保護者に寿司を振る舞います。優勝した4班の場先結崇さん(2年)は、将来すし職人を目指しています。母・佳枝さんに、生まれて初めてすしを握りました。
場先結崇さん:「いらっしゃいませ!どのネタになさいますか?」
母・佳枝さん:「え~」
場先結崇さん:「おすすめはマグロ!」
母・佳枝さん:「ではそれでお願いします」
日頃の感謝の気持ちを、握りに込めます。
場先結崇さん:
「お待たせしました。マグロは漬けマグロにしていて、1回お湯で火を通して、その後しょうゆに漬けて、マグロに味を染み込ませています」
母・佳枝さん:
「おいしかったです。初めてです。幸せですね」
場先結崇さん:
「日々練習してきた成果を出せてうれしいです。色んな人が笑顔になれるお寿司屋を作りたい」
囲穂子さん:
「最高です、うふふ、涙が出る…」
堀口海さん(25)は、両親に代わって、妹のすしを食べに来ました。
兄・堀口海さん(25):
「おいしいです。可愛い妹です。(妹は)晩御飯をよく作ってくれたり、お菓子も作ってくれたり、頼もしい妹です」
妹・堀口ひよりさん(2年):
「お兄ちゃんに褒められるような大人になります」
野瀬泰行審査員長(鮨ひのか店主・油屋町):
「非常にレベルが高かったと思う。調理の基本となる衛生面、技術の向上、そして一番大事にしているのは、料理に対する気持ちです。この中から1人でも、長崎に寿司職人が生まれればなと思います」
学校によりますと、2年生40人のうち、3~4人が、卒業後すし職人を目指す予定です。