長崎市の矢上神社で郷くんちの一つ、「矢上くんち」が行われ、子どもたちも踊りを奉納しました。
雨ごいや豊作を願って江戸時代から380年以上続く「矢上くんち」は、長崎市の矢上神社で毎年10月17日に行われています。旧矢上村の8つの地区から2つの地区が、4年に1度の持ち回りで奉納し、今年は、かき道地区と、間の瀬地区の2つが、奉納踊りを披露しました。
かき道地区が披露したのは、「蠣道浮立」。出演人数は約130人。子ども達も一緒に、太鼓を打ち鳴らしながら、にぎやかに踊り、「扇子踊」の女性たちは、華やかな舞を披露しました。
続いて間の瀬地区が奉納したのは、「間の瀬猿狂言」。室町時代から伝わる猿狂言は、1968年に県の無形文化財に指定されています。根治平と与五郎という2人の男が矢上神社へ向かう道中、酒に酔い、猿を呼び出して戯れ、遊ぶ様子を表します。3匹の猿を演じるのは、高城台小学校に通う、松尾3兄弟です。
5年生の、幸來くんがお兄ちゃん、2年生の弟、悠生くんと、琉生くんは、双子の兄弟です。この日は、双子の弟、琉生くんが、体調不良で、直前まで出演できるか、分からない状態でした。それでも、出番になると懸命に練習の成果を披露しました。観客も、大きな拍手で称えました。
観客:
「かわいい~、連れて帰りたいね。良かったですね」
観客:
「浮立や狂言に特に興味があって、ワクワクした気持ちになってとても良かったと思う」
長男・幸來くん:
「楽しかったです。(弟の)琉生が具合悪くて吐いたりしていたので大丈夫かなと心配していた。上手にできていたと思います、具合悪かったけど」
双子の悠生くんと琉生くん:
「具合悪かったけど頑張りました。緊張しました。(次も)いいくんちにしたいです。拍手をいっぱいもらえてうれしかったです」
3人を心配そうに見つめていた母・香織さんは…。
母・香織さん:
「直前まで吐き気があったので、演技がちゃんとできるか心配だったが、最後、今まで以上の演技をしてくれて、親も感動しました」
最後は3人元気に、ピースポーズを見せてくれました。2つの地区はこのあと、町に繰り出し、庭先回りを行いました。