クジラの個人消費量日本一といわれる長崎で、鯨肉の魅力を4代にわたり伝え続けた長崎市の鯨専門店「くらさき」が事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったことが分かりました。
帝国データバンク長崎支店によりますと、鯨肉の加工販売などを行う長崎市万屋町の「くらさき」は戦後間もない1946年ごろに創業。「ながさき鯨カツ」や「鯨ベーコン」など、鯨肉の加工品の製造・販売を主力として、鯨料理専門店の運営も手掛けていました。
10年前、(2015年)NCCの佐藤綾子アナウンサーもくらさきの「鯨カツ」を試食していました。
佐藤綾子アナウンサー:
「うん、おいしい!鯨は少し硬いイメージがあったんですけど、これはとても柔らかくてかめばかむほど味が出ます」
観光客や地域の人に愛されてきましたが、コロナ禍で観光需要や飲食店の稼働が大きく低下したことにより業績が悪化。以来、大幅な業績回復には至らず厳しい資金繰りが続き、事業の継続は難しいと判断し、今月18日までに事業を停止、自己破産申請の準備に入りました。
債権者約30人に対し、負債額は約1億円にのぼるということです。