被爆80年の8月9日まであと2カ月。平和公園では今月も平和を願う鐘の音が響きました。
雨が降りしきる中、平和公園に響いた鐘の音。
毎月9日、午前11時2分に長崎県被爆者手帳友の会の被爆者らが平和な世界を願って「長崎の鐘」を鳴らし続けてきました。
その思いは若者にも引き継がれています。
被爆4世・堺康徳さん(28):
「若者が継承しなければならないという気持ちを込めて毎月9日、11時2分に鳴らし続けています」
長崎市で平和活動を行う被爆4世の堺康徳さん(28)が初めて参加したのは6年前。祖父で、被爆2世の野口伸一さんと一緒でした。
伸一さんは長年、被爆者たちと平和活動を共にし、去年3月に亡くなるまで毎月、列の先頭に立って鐘を鳴らし続けてきました。
被爆4世・堺康徳さん(28):
「一緒に鳴らしていた時は祖父の背中を見る形で鐘を鳴らしてたんですけど、1人で鐘を鳴らすと一緒に鳴らしているような感覚になります。どこかで見てくれているんじゃないかって思います。毎月9日、この場所に来られるように続けていきたいなと思います」
平和への願いを音に込めて。
2カ月後の平和祈念式典でも「長崎の鐘」は鳴らされます。