佐世保市で開かれた女子バレーの決勝。
連覇を狙う西彼杵は、前監督の井上博明さんが4月に亡くなって以来、県内では初の公式戦です。井上監督のそばでコーチとして、27年間指導してきた出野久仁子さんが監督を引き継ぎました。
対するは、春季選手権王者の聖和女子を準決勝でくだした、創成館。勢いのままに、初のインターハイ出場を狙います。
西彼杵はキャプテンの田中がけがで出場できず、代わって背番号1を付けた、高見が躍動。続いて、両チームで最も身長が高い2年生の泉。そして、諫早中のときに全国準優勝を経験している、1年生の岡。西彼杵が流れを渡すことなく、第1セットを奪います。
反撃したい創成館は、続く第2セット。3年生・満尾の力強いアタックも決まり、中盤までリードするも、西彼杵が粘りのバレーで勝ち越し、そのまま、第2セットも奪います。
西彼杵の今の3年生は、井上前監督がスカウトできなかった世代。それでも指導が受けたいと、自ら入学してきました。
亡き恩師への思いを胸に、「真実(こころ)のバレー」を目指して、練習に取り組んできました。
そして、迎えたマッチポイント―。西彼杵が3対0で創成館をくだし、2連覇を果たしました。
西彼杵・出野久仁子監督:
「多分『まだまだ』って言われるけど『勝ったよ』って言いたいです、井上先生に」
西彼杵3年・高見涼風選手:
「背番号1番を着たからには、絶対みんなの分までやらないといけない。強い気持ちで頑張りました」
西彼杵3年・田中心主将:
「井上先生も見てくれてるし、地域の人もたくさん、先輩とかいろんな人が応援してくれてるからそれにしっかり応えようとチームに言いました。(井上前監督には)ちょっとは安心していただけたらうれしい」
創成館3年・松尾亜美選手:
「絶対次の春高でリベンジして、自分たちがあのようなことをやるって思いで(西彼杵を)見てました」
一方男子は、大村工業が3対0のストレートで佐世保南に勝利し、2年ぶり20回目の優勝を果たしました。