スマートフォンで撮影するだけで、「桜の健康状態」を気軽にチェックできるサービスが提供されています。
佐世保市中心部にある佐世保公園では穏やかな春の日差しのもと満開の桜が訪れた人々の目を楽しませています。
一方で、いま見頃を迎えているソメイヨシノは戦後に植えられたものが多く「桜の高齢化」という問題も出てきています。
佐世保市公園緑地課・熊川剛さん(39):
「佐世保公園には約150本の桜がありまして、公園整備(1983年ごろ)当初から植えてある桜を含めると45年ほど経過している桜がほとんどです。ソメイヨシノの寿命が一般的に約60年と言われるので高齢の部類に入ると思います。枯れ枝や樹勢の劣化は見られるようになってきています」
桜の高齢化が進むと、枯れたり、倒木のリスクが高まったりし、安全確保や景観維持などの面で影響が出る可能性があります。
そんな中、ビールメーカーのキリンビールが始めたのが「桜AIカメラ」です。キリンビールは、日本の風物詩を守るプロジェクト「晴れ風ACTION」に取り組んでいて、佐世保市も支援を受ける自治体の一つです。
商品の「晴れ風」の缶に印字された二次元コードや検索で「桜AIカメラ」の専用サイトにアクセスし、スマートフォンで桜の写真を撮って送ると、AIが桜の健康状態や推定樹齢を判定し、診断結果を5段階で表示します。
佐世保市公園緑地課・熊川剛さん(39):
「佐世保公園をはじめ市内の桜は週末に見頃を迎えると思うので、まずは桜を市民の皆さんに楽しんでいただきたい。その中で桜AIカメラの取り組みや桜の保全に関して興味を持ってもらえれば」
桜AIカメラで撮った画像はデータベース化され、それぞれの自治体へ提供されます。健康状態などの参考として桜の維持管理に活用されるということです。