被爆80年の今年、次世代型の平和推進プロジェクトが始動しました。
アートや音楽、スポーツなどの文化活動を通じて、世界平和への思いを発信し、平和の実現に向けて活動する新しい任意団体「Peace DAO(ピースダオ)」。
「DAO=分散型自立組織」は、特定の所有者や権力者が存在しないため、トップダウンの意思決定ではなく、参加者同士の投票で意思決定し、事業やプロジェクトを推進する組織のことです。
「Peace DAO」は基金を立ち上げ、被爆の実相の継承や核廃絶運動のほか、平和な社会づくりのため、様々な社会課題に取り組む「ピースメーカー」の活動資金に充てます。基金はクラウドファンディングのほか、一般の企業に拠出してもらった資金をピースメーカーの1人が代表を務める投資会社が資産運用し、運用の中で得られた利益を原資とするということです。
Peace DAO・山口知宏さん:
「ノーベル平和賞を受賞した素晴らしい団体でも被爆者たちの寄付で成り立っている現状があるんですよね。これは持続的な財源の形なんですよね。これによって夢を若者が諦めずに済む、そんな社会にしていければなと思っています」
「Peace DAO」は、長崎市の活性化に向け、市と十八親和銀行が共催した新規事業の創出を目指すプロジェクト「NAGASAKI CHALLENGE PLUS」で誕生しました。
被爆地・長崎から世界に向けて平和のメッセージを発信するため、毎年ピーススタジアムで平和サミットを開催するということです。