長崎市の鈴木市長が新年度の当初予算案を発表しました。一般会計の総額は2400億円余りと過去最大です。
鈴木長崎市長:
「令和7年度も多額の基金を取り崩す予算編成となるなど引き続き非常に厳しい財政運営となっております」
2025年度当初予算案の一般会計は総額2413億4千万円で今年度より約103億円増えて、過去最大になりました。人口減少対策が喫緊の課題だとして、「経済再生」「少子化対策」「新市役所創造」の3つの重点プロジェクトを掲げ、209の事業に約39億4千万円を計上しました(前年比+48件、+5億4千万)。また、今年8月9日の被爆80周年記念事業として、42の事業に1億4764万5千円を計上しました。
鈴木長崎市長:
「核兵器なき世界を実現するための状況としては厳しい状況である中で、この被爆80周年に被爆地である長崎、広島がどのように被爆の実相について発信し、平和の尊さについて訴えかけていくかが世界中から注目されると思いますし、我々としても強力に発信していかなくてはいけないという使命を持っている」
広島市と共同で大阪・関西万博に合わせて大阪市やパールハーバーにある記念館で原爆・平和展を開くほか(544万1千円)、「長崎クスノキプロジェクト」を広く知ってもらうため、総合プロデューサーを務める福山雅治さん(56)のライブ会場などでプローモーションを行う費用も盛り込みました(1664万7千円)。新年度当初予算案は19日(水)に始まる市議会2月定例会に提案します。
このほか長崎市は去年、ノーベル平和賞を受賞した日本被団協の構成団体の長崎被災協を、「特別栄誉表彰」として表彰すると発表しました。
鈴木長崎市長:
「被爆者の皆様のこれまでの体験、思いを国の内外に強く訴え続けてきて、それを広めてきたその功績によって本市の名声を高めたことから今回表彰に至った」
表彰式は2月18日(火)、市役所で行われ、ノーベル平和賞の授賞式にも登壇した長崎被災協の田中重光会長(84)らが出席する予定です。