去年まで「県下一周」の形で実施された郡市対抗駅伝は今年からトラスタ長崎周回コースで1日開催。この日、長年にわたって長崎の陸上・長距離界を引っ張ってきたランナーが引退レースを迎えました。
三菱重工マラソン部入社10年目、的野遼大選手32歳。五島出身の的野選手は、中学で全国2冠を果たすなど早くから活躍。諫早高校、順天堂大学を経て、地元の三菱重工に入社しました。社会人では、持ち前のスピードを生かした中距離走を主戦場にしながら、駅伝でもチームを牽引しました。
競技生活23年の現役ラストレースとしてこの駅伝を選びました。
【的野遼大選手】「五島の地元の皆さんにはお世話になってきたので、走りで最後恩返しがしたいなという気持ちで五島代表で郡市対抗を走ることを決めました」
全国の陸上ファンからメガネランナーとして愛された的野遼大のラストラン。自慢のスピードで駆け出していきます。アンカーの8.6km、5位から追い上げます。
沿道では多くの人から「的野」「的野」の大声援。声援を送る家族の姿も。
レースは女子に続き、男子も大村・東彼がトップでゴールし総合優勝を飾りました。
そして、的野選手もトラックへ。最後まで全力を出し切りました。
【的野遼大選手】「走り切ったは、マラソンやってないのでチームの仲間に失礼だろうと思うのでスピードを出し切ったというので。陸上人生の中で一番速いスパートができた。スタミナというよりは自身の武器がスピードということもあったので最初と最後だけぐらいは、かっこいいところ見せたいなと思って最後頑張りました」
的野選手は、これからコーチとして後輩の育成に力を注ぎます。
【的野遼大選手】「これからも陸上人生はコーチに進んでも続いていくので、また三菱重工の選手やこれからの若い世代の子たちと色んな景色を見られるように頑張っていきたい」