認知症の高齢者ら5人が犠牲となった長崎市のグループホーム火災から8日で12年です。この火災を教訓とした、訓練が行われました。
2013年2月8日、グループホーム「ベルハウス東山手」では、リコール対象のTDK製の加湿器から出火し、当時77歳から90歳の入居者ら女性5人が死亡しました。この事件を教訓として、長崎市界の「グループホームファミリア」で、消防職員による立入検査と火災対応訓練が行われました。
訓練は、入居者が寝ている深夜に1階の部屋の加湿器から出火した想定で行われました。消防隊が来るまでの間、職員が行う初期消火の仕方や、通報の手順、避難経路などを入居者を誘導しながら確認しました。入居者は17人のうち、一人で歩行できるのは6人のみ。半数以上は移動時に車椅子や杖、そして職員の介助が必要です。そのため施設は入居者の避難誘導の訓練は重要だと話します。
ファミリア・出口譲二施設長:
「やはり職員の手引きでの介助がなければ歩けない方がほとんどです、7割8割に近い状況です。迅速な対応ができる状態に持っていくのが、日々の訓練のありかただと思っている」
長崎市中央消防署警防1課・末吉亜紗子係長:
「決して12年前の火災を風化させることなく、今後につなげていきたいということでこの取り組みを実施いたしました。(GHごとに)入所者の状況も違いますので、その施設に応じた形で今後につなげていただきたいと思います」