長崎南北幹線道路の建設に伴い、鈴木長崎市長が市民プールを市営陸上競技場に移設する判断を示したことを受けて、競技場の存続を求める市民団体が市長に抗議声明文を提出しました。
抗議声明文を提出したのは「市営松山平和運動公園を守る会」です。「競技場の地下に眠る遺骨や遺構を残すべき」などとして、競技場の存続を求めています。
市民プールの移転を巡り、鈴木市長は11月15日、市の検討委員会が示した市営陸上競技場と茂里町の中部下水処理場跡の2つの案の中から「基礎工事のコストに20億円以上の開きがある」などとして競技場に移す案を選び、下水処理場跡に陸上練習場を新たに設ける方針を発表しました。
「守る会」には、市内の高校生から「柿泊の競技場は遠いため松山をずっと使っている」「市民ランナーや高齢者との交流、学校の枠を超えた合同練習も楽しみ」などの意見が寄せられていました。
「守る会」は、この意見を先月の説明会で市長に伝えましたが、市長は「学校の部活動の公式の見解なのか」などとして、その後、学校側に確認しました。
この市長の対応について「守る会」は生徒の意思表明の自由や請願する権利を脅かしていると主張しています。
市営松山平和運動公園を守る会・佐藤悟会長:
「学生だけじゃなく、大人から子ども、先輩に当たる大学生とか後輩の中学生とかとの交流もあって、色んな意味で社会勉強になる場なんですよね。今からの若い人があそこ(陸上競技場)をどうするかということをね。考えていかんといかんとですよね」
「守る会」は声明文を2日付で市長宛に提出しました。