被爆体験者の原告の一部を被爆者認めた長崎地裁判決をめぐり、被告の県と長崎市は24日に控訴する考えです。一方、原告側は24日に知事と市長に直接「控訴断念」を求め、応じられなければ控訴する方針です。
被爆体験者訴訟原告団長・岩永千代子さん(88):「まだ死ねないよ、松田さん。まだ頑張らなくちゃお互いにね」
原告団長の岩永千代子さん(88)。23日、自宅で原告らに電話をかけ、控訴への思いを共有しました。岸田総理は21日、総理公邸で大石知事と鈴木市長と面会し、被爆体験者への医療費助成を被爆者と同等に拡充すると表明。しかし、被爆者とは認めませんでした。一方、「被爆体験者訴訟」の原告の一部を被爆者と認めた長崎地裁判決について、国は「控訴せざるを得ない」と判断。被告側の大石知事と鈴木市長は国へ被爆体験者の救済を訴えてきましたが、結果的に国の判断に従い、控訴を表明しました。
被爆体験者訴訟原告団長・岩永千代子さん:「おかしいことは、おかしいときちんと言っていくと。踏まれても蹴られても、おかしいでしょって」
原告らは24日、県庁で大石知事、鈴木市長と面会し、控訴断念を直接訴え、2人が控訴の考えを変えなければ、控訴するとしています。