高円宮家の長女・承子さまが公務で初めて長崎市を訪れました。インターハイのアーチェリー競技や原爆死没者追悼平和祈念館をご覧になりました。
午前10時すぎ、長崎空港に到着された承子さまは、到着ロビーで大石知事や徳永県議会議長らの出迎えを受けました。
全日本アーチェリー連盟の名誉総裁を務める承子さまは、午後1時半前に長崎市のかきどまり陸上競技場を訪れ、高円宮賜牌第57回全国高校アーチェリー選手権大会をご覧になりました。
大会では、男子団体が愛知県代表の愛知産業大学三河高校、女子団体が岐阜県代表の聖マリア女学院高校が優勝し、それぞれの高校に承子さまが賜牌を授与しました。
高円宮家 承子さま:
「フィールドで競技を観戦させていただく度に的の遠さと選手の皆さんの一瞬一瞬の判断力に驚き、感銘を受けています。判断力や直感力というのは小さな経験値の積み重ねではじき出されるものだと思います。きょううまくいった経験も、うまくいかなかった経験も、全て将来の糧になるはずです。結果だけではなく、この大会を通して得たたくさんの知見をぜひ大切にしてください。
そして、長崎での開催ということでこれだけは触れさせてください。あさって8月9日は長崎の原爆の日であり、皆さんもニュースなどで平和式典の様子をご覧になることと思います。あの日から79年経った今も世界中で争いが続いています。世界にはスポーツを楽しむことすらままならない子どもたち、高校生たちがたくさんいます。当たり前に日常を送れることに感謝しつつ、平和のために自分に出来ることはないか、この機会にぜひ考えてみていただきたいと思います」
午後5時前には国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館を訪れました。館内をご覧になり、追悼空間で原爆の犠牲者に花を供え、祈りを捧げました。また、長崎原爆被災者協議会の田中重光会長(83)や長崎原爆遺族会の本田魂会長(80)ら被爆者4団体の代表者と面会し、一人ひとりに声を掛けました。
長崎原爆被災者協議会・田中重光会長(83):
「いろんな人が世界から日本から来ていただいて、原爆の実相を見て、考えてもらうということが大事だと思いますので、来てもらって献花をされたことは大変有難いことだと思っています」