長崎市の人気フランス菓子専門店でパティシエの卵たちが考案した新作ケーキが販売されています。販売初日に密着しました。
6月、県外の若手パティシエの人材確保を目的に長崎市銅座町の人気フランス菓子専門店「BLUE PRINT(ブループリント)」が福岡市で開いたケーキコンテスト。「福岡ホテル・ウェディング&製菓調理専門学校」の学生たちが「フランス伝統菓子」をテーマに考案し、14作品が審査を受けました。うち1位から3位まで3つの作品が店頭で販売されます。
1位に輝いたのは、塩キャラメルとバナナのケーキ「Luxe(リュクス)」。2位はカシスをたっぷり使った鮮やかなケーキ「Opera de Cassis(オペラ・ド・カシス)」。3位はココナッツとマンゴーで南国感が味わえる「トロピカルマンゴー」。
コンテストから1カ月半余り…。7月31日の販売開始当日、選ばれしパティシエの卵たちは朝7時に福岡を出発し、長崎へ。どこか緊張した様子です。
西住亜依美さん:「全然実感がない」
コンテスト終了後、ブループリントスーシェフの中島陽香さんが、見た目はそのままに、店舗で効率よく作ることが出来るよう、素材や作り方をブラッシュアップして仕上げました。
ブループリントスーシェフ・中島陽香さん:
「配合自体はひとつもいじってないです。生地とクリームの割合だったりとか、ちょっと食べてみた感じ少しだけバタークリームの層を少し減らしたりとか量を減らしたりとかはしてますが、そこ以外の配合に関しては何もしてないです」
学生たちは、完成したケーキと初対面。写真に収めながら、真剣な眼差しでケーキの味を確かめました。開店まで残り1時間。学生たちがケーキの仕上げ作業を担います。普段と違うプロの現場での作業に緊張が止まりません。神﨑琢也シェフや中島スーシェフにアドバイスをもらいながら、クリームをまっすぐに絞ったり、砂糖を加熱して「キャラメリゼ」したり…。仕上げを重ねた後はショーケースに並べます。
午前11時。いよいよ開店です。オープンと同時にやってきたのは…。1位の「Luxe(リュクス)」を作り上げた一人、貞國真鈴さんの母、まどかさんでした。
貞國真鈴さんの母・まどかさん:
「家族分で5個(買いました)。本人が一生懸命頑張っている成果だと思って、長崎ちょっと遠いですけれども、ぜひ食べたいと思って北九州からわざわざ高速で来ました」
貞國真鈴さん:
「自分が作ったケーキを自分の一番近い存在である家族に食べてもらえるっていうのはすごくありがたいし貴重な機会ですごくうれしいですね」
何と販売開始から約2時間で、ショーケースの中のケーキは残りわずかに。お客さんの反応は…。
トロピカルマンゴーを注文した客:
「今まで食べたことないケーキの食感だったので、これはお友達とかにも食べてもらいたいなっていう感じでした」
トロピカルマンゴーを注文した客:
「なんか見た目おいしそうって思って。食べてみてココナッツのザクザク感とマンゴーがすごく合ってておいしかったです。とても学生さんが作ったとは思えなかったです」
予定の販売分が売り切れたリュクスを実食しました。
牛島ひかりアナウンサー:
「サクっとしたパイのようなクッキーのような食感と、キャラメルの香ばしさとバナナの甘み、4層全部異なる食感。おいしい!」
ブループリント・神﨑琢也シェフ:
「学生さんも立派なパティシエっていうのは今回もう明確に見てわかると思うので、この子たちが将来一生懸命(パティシエとして)やってくれることを陰ながら応援できればいいなと思っています」
パティシエの卵たちが作り上げた3種類のケーキは、それぞれ180個を1個800円で限定販売。学生たちが試行錯誤した美しいケーキは売り切れ次第、販売を終了する予定です。