長崎原爆資料館でこのほど、「核なき世界」への道筋を考える国際平和シンポジウムが開かれました。
朝日新聞社などが主催し、30回目の節目を迎えた国際平和シンポジウム「核兵器廃絶への道」。被爆79年の今年は、1954年、第五福竜丸の乗組員らが被ばくしたビキニ環礁でのアメリカの水爆実験から70年の節目でもあります。
「核の脅威、多様性でのりこえる」をテーマに、核実験などの被ばく者も含めた「グローバル・ヒバクシャ」に焦点を当て、長崎の被爆者や国の内外の核軍縮の専門家らが意見を交わしました。
日本原水爆被害者団体協議会・田中熙巳代表委員(92):
「核兵器を使った結果がどうなるかということを広く、きちんと知らせる、地球の人全てに知らせるということをやらなくてはいけない。その最大の責任は日本政府とアメリカ政府にある」
核時代平和財団・イヴァナ・ヒューズ代表:
「核がある限りは核が使われるのではないかという可能性が必ず残る。そんなことは受け入れ難く危険だと思います」
アメリカの非核NGO「核時代平和財団」のイヴァナ・ヒューズ代表は基調講演で、「日本もアメリカも核兵器禁止条約に批准し、核なき世界をつくるための先導者となる責任を担っている」と述べました。