佐世保市の高1同級生殺害事件から丸10年となった26日、市の児童相談所で再発防止を誓う朝礼が行われました。
2014年7月26日の午後8時ごろ、佐世保市の高校1年で15歳の女子生徒が、1人暮らしの自宅マンションで同級生の女子生徒(16)を殺害しました。当時の佐世保児童相談所は事件の約1カ月半前の6月10日、加害生徒を診察した精神科医から電話で「人を殺しかねない少女がいる」との情報を受けていたにも関わらず「生徒の名前などを言わなかった」として放置し、問題となりました。
佐世保こども・女性・障害者支援センター・田川雅章所長:
「常に子どもの最善の利益を考慮して展開するという基本理念を今一度しっかり認識し、常に原点に立ち返る必要があります」
児童相談所では事件後、職員を増員して相談受付を24時間体制にし、職員同士や関係機関との情報共有を徹底しています。また事件以降に入庁した職員を対象に検証報告書を基にした研修を実施するなど事件を教訓にした対応を進めています。
田川雅章所長:
「子どもの命を預かる職場としてリスク要因を色んな角度から色んな人間が語ることで問題を浮き彫りにし、二度と(事件に)つながらないようにという認識で努めている」
社会や教育界に大きな衝撃を与えた事件。再発防止に向け、関係機関の適切な対応や連携が求められます。