江戸時代初期の平戸に生まれ、「東アジアの英雄」と呼ばれる鄭成功(ていせいこう)の生誕400年を祝う祭りが平戸市で行われました。
鄭成功(1624-1662)は1624年の7月14日、平戸市川内町で中国人海商の父と、日本人の母の間に生まれました。7歳で単身で中国に渡り、1661年、38歳の時にオランダに占領されていた台湾を解放。政府を設置し、法律を定め、開拓を行ったことで「東アジアの英雄」と呼ばれています。
生誕祭は、地元住民が中心となり、約60年前から平戸市で行われています。生誕400周年となる今年は、中国・台湾からの訪問団約250人と、国内の関係者など約250人が参列。平戸市の黒田市長や台湾・台南市の副市長らが鄭成功像に玉串を捧げ、拝礼しました。
黒田成彦平戸市長:「(中国の)泉州市・南安市と台湾の台南市からこれだけ多くの人にお越しいただいて意義ある祭典ができたと思います。中国や台湾からのお客さんを通して(鄭成功が)いかに優れた人材であったか、歴史上の人物であったかを広げながら観光振興やインバウンド戦略につなげていきたい」
神事のあと、会場では中国・福建省南安市の芸術団による伝統舞踊「イツブコウサイ」や、2022年11月、ユネスコの無形文化遺産に登録された「平戸のジャンガラ」が披露され、それぞれの市民らが交流しました。
夜には生誕400年を記念し、平戸市川内町の鄭成功記念館の周辺で中国の職人が制作したランタンに明かりが灯される「鄭成功ランタンナイト」が初めて開催されます。点灯時間は午後6時から午後9時まで、期間は28日(日)までです。
20日(土)には音楽ライブ、27日(土)には子どもリフティング大会などミニイベントの開催も予定されています。